
国鉄交流電機の礎となった記念すべき機関車は静かに佇んでいます。
こちら側が1エンド。利府駅の方向を向いています。
今回も先月25~26日に掛けて巡った宮城県内の保存車のご紹介です。
その内の利府町 森郷児童公園に保存されているED91 11号機とC58 354号機をご紹介いたします。

こちら側は2エンド公式側。
この直近にC58 354号機が縦列に置かれています。

1エンド公式側。植栽が延び、車体との間はクモの巣だらけでした。これから行かれる方は虫にも注意して下さい。

1エンド真正面から。
丸みを帯びた車体はなんとなく愛嬌がある感じです。
車体関係は当時各メーカーで製造されていた私鉄向け電機と共通設計したとのことで、東武の電機に似ています。
私には赤い車体も相まって、プラレールのEF15を思い出しました。
また、尾灯のレンズは全て失われていますが、塗装の剥がれ等目立った痛みも見受けられないので、まずまずの状態では無いでしょうか?

ナンバープレートとメーカーズプレート。
ダレは出ていますが、4面ともナンバープレートはあります。
メーカーズプレートも両方の面にあります。

台車はEH10形の台車を元にしたDT110形。

このようにC58形とは縦列に置かれています。
ED91 11号機とは国鉄が交流電化の検討を始めた際に商用周波数での電化が検討され、その試験を仙山線 陸前落合~熊ヶ根での実験のために試作された機関車で、昭和30年に直接式(交流を降圧して交流電動機を駆動する方法)のED44 1号機(後のED90 1号機)と、間接式(交流を整流器により直流に変換し直流電動機を駆動方法)のED45 1号機(後のED91 1号機)が比較のために製造され試験を開始。
昭和31年からは第二次対応試験のためにこのED45 11号機(後のED91 11号機)が東芝、21号機が日立で製造され比較されました。
当初は2両とも不調でしたが、改良により性能も改善されこれらの機関車で得られたデータは初期量産形式のED70・71・72・73の各形式にフィードバックされました。
このED91形3両は仙山線全線交流電化後も主に旅客列車牽引で活躍後、昭和45年にED78形に置き換えられて、廃車後にこの森郷児童公園で保存展示されるようになったそうです。(21号機は新幹線車両センターで保管中)

ボイラーケーシングも錆びが出ています。
この2両は2016年にも訪問した事がありまして、2度目の再訪となりました。
正直、訪問する前はあまり状態が良くなっているとも思えませんでしたが、ED91形に関しては、塗装状態は相変わらずでしたが、前回訪問した時に一部割れていたガラスもアクリル板のようでしたが、入っていました。
C58形は前回よりかなり状態は悪化した印象でした。
交流電化黎明期に製造されたED91 11号機ですが、そういった試作車自体が残っているのは相当珍しく、貴重な存在であります。
そんな産業遺産をC58形共々簡単に解体される事の無いよう願ってやみません。
撮影年月
特記以外 2019年7月
場所
利府町 森郷児童公園
JR東北本線利府支線 利府駅から徒歩5~6分ほど。
なお、この公園は旧東北本線の廃線跡に造られた公園だそうです。
次回は新幹線車両センターの保存車をご紹介の予定です。





