今回からは今月12日に巡った保存車のご紹介です。
まずは東京都 世田谷区 大蔵運動公園に保存のC57 57号機の
ご紹介です。
この機関車は当ブログではご紹介した事はありませんでしたが、前回2016年12月に訪問した事があり、約3年ぶりの再訪となりました。
昭和50年の国鉄蒸機最末期まで残った38・44・57・135・144号機。
最後の5両のC57形の内の1両です。
公式側から。
北海道仕様らしく密閉キャブ化は行われていますが、切詰デフ化、エンドビームへの大形手摺の取り付けは行われていないオリジナルに近い形態です。
保存状態は数年に一度、整備が行われているようで、前回訪問時と比較しても、パッと見はさほど大きく痛んでいる部分は見受けられませんし、塗装の退色はしていますが、現在くらいが現役時代のような程よい感じでしょうか?
また、公式側のナンバープレート、ヘッドライトレンズ、テンダーのヘッドライト本体やエアホース以外の欠品もなさそうです。
真正面から。
このカマの特徴はナンバープレートの位置が極端に低い位置に取り付けられている事です。
ナンバープレートの左上に油灯掛(補助灯掛)が取り付けられたため、低い位置になったものと思われます。
これも煙室扉に油灯掛を取り付けた北海道仕様の蒸機では良く見られ、埼玉県 所沢市に保存のD51 118号機のように、他形式でも極端にナンバープレートの位置が高かったり、低かったりするのを見る事があります。
非公式側。
キャブに入る為の階段が設けられています。
公式側サイド気味から。
現在、鉄道博物館で保存の僚友135号機より原形に近いサイドビュー。
135号機はSL最後の定期旅客列車を牽引したので博物館入りしましたが、SLブーム当時は撮影される方々には原形に近いこの57号機の方が人気はあったのではないかと勝手に思ってしまいます。 
比較のために135号機の画像を貼り付けておきます。
国鉄SL最終定期列車を牽引した時のヘッドマークを取り付けた時に撮影したものです。
さて、57号機に戻ります。
公式側のテンダー側を撮影。
この機関車は鋳綱製の台車を履いた1次形です。
シゴナナにはこの鋳綱製テンダー台車の1次形が個人的には軽快感があって似合うと思います。
テンダーのナンバープレートもありますし、暖房管ホース掛には暖房用ホースも残っています。
向かって左側の操車掛用ステップは大形化されています。
キャブ内に入ってみました。
キャブには入れますが、アクリル板越しに見学するだけです。
残念ながらアクリル板は痛んでいて中は良く見えません。
解説板は大形の物が設置されています。
蒸気機関車の構造については、案外アバウトな説明ながら…
C57形と、この57号機については結構詳しい説明がなされています。
「貴婦人」の横顔。

今回はC57 57号機のご紹介をいたしました。
最後まで残った5両のC57形の内、38号機以外の4両が現在も保存されています。
当時の人気の高さをうかがうような気がします。
ただ、やはり公園機関車として保存されていますので、遊具と化しているのも気になるところです。
いつまでも大切に保存して頂く事を希望いたします。

撮影年月
2019年11月
場所
世田谷区立 大蔵運動公園
小田急線 成城学園前駅から都立大学駅行きバスに15分ほど乗車「区立総合運動場」下車すぐ。