着信3 2
「俺行くだなんて行ってないぞー・・・ルナ。」
もはや聞こえていないとは分かっていてもこぼれる声。
後ろから宝条がやってきて、チケットを奪う。
「あ。」
「四方さん行かないんでしょー?クロノスさんと僕見に行って来てもいいですか?」
「クロノスは出払ってるぞ。」
「えー・・・。」
「・・・その辺で受付のお嬢さんでもナンパすれば?」
「四方さん最低!」
宝条の拳によって四方は床へと沈んでいった。
気絶した四方をそのままに、さっさと着替えると宝条は市街地へと赴いた。
やはり、今日はサーカスがくるというだけあって、出店も多く、人通りもいつもより激しい。
道を歩くのは困難だと考え、裏通りまでいくと、民家の屋根の上へと飛び乗った。
「ふぅ・・・上から見ると、まるで人が蟻のようだな・・・。」
宝条は1人屋根の上を歩いていくと、前方から物凄い速さでこちらへ向って突進してくる飛行体が視界が入った。
咄嗟に避け、間一髪だったが、飛行体はそのまま屋根の上に落下した。
「いってえぇ・・・!!」
「・・・人?」
落下してきたのは人だった。ふと、足元を見れば、そこには装飾の施されている箒が転がっていた。
拾い上げて不思議そうに見ていると、目の前にうずくまる人が怒鳴りだした。
「おいっ!それ返せよ!!」
金髪の髪の毛を三つ編みにしている少年は、緑色の大きな瞳を零れ落ちるんじゃないかというくらいに見開き、訴えかける。
(・・・何か子犬みたいな子だな・・・でも、なんか見たことある顔なんだよなぁ・・・。)
「・・・!・・・やーだねっ♪」
何か悪戯を思いついた様子の宝条は、箒を持って走り出した。
返してもらえると思っていたのか、突然の自体に少年は驚いた様子で慌てて追いかける。
屋根を飛び移る宝条に続いて少年も屋根を飛び移る。
(へぇ・・・なかなかやるじゃないか。)
宝条が市街地に来たのは遊びだけではない。「仕事」をしに来ているのだ。
今朝、自室に届いていた任務通知には「市街地で特殊総務課に新しい人材をスカウト。」と記載されていた。
(珍しい任務、疑問にも思っていたけど、なるほど。今日はサーカスがやってきているんだ。サーカスだって色々訓練しているわけだし、その中に良い人材だっているかもしれないし、珍しい力を持った人材も集まる可能性だってある。社長はそれを狙ったんだな。)
つまり、今、宝条はスカウト任務につき、この少年の身体能力・特殊能力を審査しているのだ。
「ほらほらこっち、こっちだよ!」
「・・・・・・~っ!!こぉんの・・・糞餓鬼!!!」
明らかにあちらのほうが子供なのに餓鬼と言われたことに一瞬宝条の眉がピクッと動く。
箒を持って逃げ回っていた宝条は突如少年に向って向き直ると、箒を構えて微笑んだ。
「輝け!」
構えた箒の先から、光りが少年に向って飛んでいく。
少年は咄嗟に双剣を取り出し、光りを受け止める。
「・・・ふぅん・・・なかなかやるじゃない。でも、どうして一般市民が双剣なんか持っているんだろうね?」
「・・・!!」
しまった!と、言った様子で少年は片手で顔を抑える。
「俺は・・・劇団サーカス・・・ノアの役者だ。」
「劇団サーカス・・・僕は『劇団ノア』と聞いているけれど、それとは違うの?」
「同じだ。ただ、最近のメインが演劇が中心になりつつあって、サーカスの部分を省かれて、劇団ノアって呼ばれ始めただけなんだ。」
(なるほど・・・サーカスの人間ならそういうものを持っていても不思議じゃないな。)
「・・・悪かったね。箒奪って逃げたりして。ちょっと暇だったから、からかってみただけ。」
「ひっどい・・・。ああ!!こんなことしてる場合じゃなかった!親方に怒られる!」
箒を返すと、少年はさっと箒に飛び乗り、何処かへ向おうとした。が、動きを止め、宝条のほうへと振り返る。
すると、とんでもないことを口にした。
「お前、結構身軽だよな。ちょっと俺たちの今日のサーカスの演目に出てくれないか?今人手足りないんだ。」
「え??」
「ほら、早く後ろ乗れよ!さっきは風に煽られたけど、今度は大丈夫。風も穏やかになったし。ああ、俺はウェノ。早くしろよ!」
強引に腕を引かれて箒の後ろに座らせられるとすぐに箒が浮上し始めた。
咄嗟にウェノにしがみついたのが誤り。そのまま宝条は劇団サーカスノアに向って連れて行かれた。
「うっそぉぉぉぉおおおお!!!」
もはや聞こえていないとは分かっていてもこぼれる声。
後ろから宝条がやってきて、チケットを奪う。
「あ。」
「四方さん行かないんでしょー?クロノスさんと僕見に行って来てもいいですか?」
「クロノスは出払ってるぞ。」
「えー・・・。」
「・・・その辺で受付のお嬢さんでもナンパすれば?」
「四方さん最低!」
宝条の拳によって四方は床へと沈んでいった。
気絶した四方をそのままに、さっさと着替えると宝条は市街地へと赴いた。
やはり、今日はサーカスがくるというだけあって、出店も多く、人通りもいつもより激しい。
道を歩くのは困難だと考え、裏通りまでいくと、民家の屋根の上へと飛び乗った。
「ふぅ・・・上から見ると、まるで人が蟻のようだな・・・。」
宝条は1人屋根の上を歩いていくと、前方から物凄い速さでこちらへ向って突進してくる飛行体が視界が入った。
咄嗟に避け、間一髪だったが、飛行体はそのまま屋根の上に落下した。
「いってえぇ・・・!!」
「・・・人?」
落下してきたのは人だった。ふと、足元を見れば、そこには装飾の施されている箒が転がっていた。
拾い上げて不思議そうに見ていると、目の前にうずくまる人が怒鳴りだした。
「おいっ!それ返せよ!!」
金髪の髪の毛を三つ編みにしている少年は、緑色の大きな瞳を零れ落ちるんじゃないかというくらいに見開き、訴えかける。
(・・・何か子犬みたいな子だな・・・でも、なんか見たことある顔なんだよなぁ・・・。)
「・・・!・・・やーだねっ♪」
何か悪戯を思いついた様子の宝条は、箒を持って走り出した。
返してもらえると思っていたのか、突然の自体に少年は驚いた様子で慌てて追いかける。
屋根を飛び移る宝条に続いて少年も屋根を飛び移る。
(へぇ・・・なかなかやるじゃないか。)
宝条が市街地に来たのは遊びだけではない。「仕事」をしに来ているのだ。
今朝、自室に届いていた任務通知には「市街地で特殊総務課に新しい人材をスカウト。」と記載されていた。
(珍しい任務、疑問にも思っていたけど、なるほど。今日はサーカスがやってきているんだ。サーカスだって色々訓練しているわけだし、その中に良い人材だっているかもしれないし、珍しい力を持った人材も集まる可能性だってある。社長はそれを狙ったんだな。)
つまり、今、宝条はスカウト任務につき、この少年の身体能力・特殊能力を審査しているのだ。
「ほらほらこっち、こっちだよ!」
「・・・・・・~っ!!こぉんの・・・糞餓鬼!!!」
明らかにあちらのほうが子供なのに餓鬼と言われたことに一瞬宝条の眉がピクッと動く。
箒を持って逃げ回っていた宝条は突如少年に向って向き直ると、箒を構えて微笑んだ。
「輝け!」
構えた箒の先から、光りが少年に向って飛んでいく。
少年は咄嗟に双剣を取り出し、光りを受け止める。
「・・・ふぅん・・・なかなかやるじゃない。でも、どうして一般市民が双剣なんか持っているんだろうね?」
「・・・!!」
しまった!と、言った様子で少年は片手で顔を抑える。
「俺は・・・劇団サーカス・・・ノアの役者だ。」
「劇団サーカス・・・僕は『劇団ノア』と聞いているけれど、それとは違うの?」
「同じだ。ただ、最近のメインが演劇が中心になりつつあって、サーカスの部分を省かれて、劇団ノアって呼ばれ始めただけなんだ。」
(なるほど・・・サーカスの人間ならそういうものを持っていても不思議じゃないな。)
「・・・悪かったね。箒奪って逃げたりして。ちょっと暇だったから、からかってみただけ。」
「ひっどい・・・。ああ!!こんなことしてる場合じゃなかった!親方に怒られる!」
箒を返すと、少年はさっと箒に飛び乗り、何処かへ向おうとした。が、動きを止め、宝条のほうへと振り返る。
すると、とんでもないことを口にした。
「お前、結構身軽だよな。ちょっと俺たちの今日のサーカスの演目に出てくれないか?今人手足りないんだ。」
「え??」
「ほら、早く後ろ乗れよ!さっきは風に煽られたけど、今度は大丈夫。風も穏やかになったし。ああ、俺はウェノ。早くしろよ!」
強引に腕を引かれて箒の後ろに座らせられるとすぐに箒が浮上し始めた。
咄嗟にウェノにしがみついたのが誤り。そのまま宝条は劇団サーカスノアに向って連れて行かれた。
「うっそぉぉぉぉおおおお!!!」