3個目の夢 2
「貴方にはこれからのことを説明しなければなりません。お時間よろしいでしょうか?」
「ああ、勿論。」
俺の確認を取った後、カイトは説明を始めた。
「貴方は、俺の元に来る前に確かに何者かによって襲われています。その相手が誰なのかは俺にも分かりませんでしたが・・・。その際に貴方の記憶の鎖がバラバラになったのは確かです。それで、ここからが本題なのですが・・・。」
カイトは真剣な眼差しでこちらを見つめ、こう言った。
「貴方がUGから旅立つ・・・つまり、魂が新たな生を受けるためには、俺の上司、死に神のヘルから死亡証明書を受け取らなければなりません。しかし、貴方は死亡証明書を今はまだ受け取ることが出来ない。」
「受け取れない・・・何故?」
「記憶の鎖がバラバラだと、次に生を受けたとき、貴方は記憶を正常に記録していくことが出来ません。恐らく知的障害や記憶障害が出てきます。そうなると、1人で生きていくことは出来ません。それに・・・一番確立として発症する確立が高い症状が・・・生まれて3年たつと、恐らく昏睡状態に陥ることです。」
「え・・・。」
それじゃあ次の人生は殆ど何もしないまま終わってしまうのか・・・?
そんなのいやだ・・・。
「どうすればいい?!どうすれば俺の記憶は戻るんだ?!」
「飛び散った記憶を集めなければなりません。貴方の首から提げている宝石の欠片のついた首飾りがありますよね?」
言われて自分の首元を見て、初めて気がついた。
確かに宝石の欠片がついた首飾りがあった。
「それは貴方の記憶の欠片です。今はまだ自身を動かすためだけのひとかけらしかありません。それが戻るたびに貴方に関する記憶がひとつひとつ戻っていくでしょう。混乱することがあるかもしれません。しかし、恐れないで。」
「ああ。わかった。だけど、どうやったら記憶の欠片は集まるんだ?」
「はい。様々な空間に貴方と同じように記憶の鎖がきちんと繋がっていない、欠片だけ持っている人物がいます。彼らの欠片を組み合わせて鎖を繋いであげてください。他人の欠片は他人の欠片に反応して引き寄せられるので、繋げたときに、余分となる貴方の欠片が飛び出してくるはずです。ひとつひとつの空間には俺が自動的に飛ばすようにしておきます。」
「わかった。」
「では最後に。」
そう言ってカイトは俺に近づくと、顎をくいっと持ち上げてきた。
何されるんだろう。
「本来は俺の元に来て通常は受付で受けるはずなのですが、今になって申し訳ございません。これはUGでの貴方の識別番号です。こちらがなければ街などに入ることが出来ない場合がありますので。」
うん。
それはよしとしよう。
だが何故頬にキスされにゃならんのじゃ。
顔綺麗でも許せることと許せないことがあるんだぞ。
「・・・・・・ん・・・う・・・。・・・シン?」
やっとシェリルが起きたようだ。
まだ眠そうに目を擦りながら起き上がってきた。
ああ、そんなしたら肌傷つくぞ。
「・・・おや?そちらの方も記憶の鎖が繋ぎきれていないようですね。」
「はい。だから長時間マスターをお守りすることが出来ません・・・。」
カイトが起きたシェリルにそう言った。
シェリルも分かっているようで、辛そうな顔をしていた。
「・・・あ!そういえば!シェリル、俺と契約してるってウェルダーが言ってたけど、俺、してないよな!?してないよな?!」
「・・・契約・・・。しているはずだから、マスターと呼んでいるのですが・・・。誤作動ですかね・・・。」
シェリルは俺の手を取ると、何かを確認し始めた。
「爪が私の色に染まっていない・・・。契約できていませんね。すみません。では、失礼。」
「だぁぁぁぁぁぁぁっ!!?いいっ!!いらない!キス強要されるのはいい!!そのままでいいから!」
「ですが・・・。」
「要らないったら要らないの!!!」
必死の拒否にシェリルは渋々受け入れ、おとなしくした。
・・・あれ?そういえば一つだけ疑問があるんだが・・・。
「カイトさんって何処から入ってきたんですか?」
「あ。確かに。どうやって・・・。」
入口は封じたはずなのに・・・。と、呟くウェルダーを横目に、カイトはクスクスと笑い出す。
「俺と死に神、最高神たちは、この程度の魔法壁くらいすり抜けられます。何処にいようとも・・・俺たちに歯向かった者は決して逃げられないようにね・・・。」
そう言いながらカイトは黒く微笑んだ。
天使だと言った彼からは想像も出来ないほど、天使とはかけ離れたその微笑に俺は恐怖すら感じた。
天使って皆こんな人ばかりなのかな・・・。
所詮俺たち人間が想像上で思い浮かべる天使って単なる理想でしかすぎないしな・・・。
「仕方ありませんね。シェリルと契約しないとなると、シェリルは貴方を守れません・・・。ウェルダーとの仮契約を今はしていてください。ウェルダーから宝珠を受け取りましたよね?」
「ああ、あのビー玉みたいなやつ?」
「はい。それを指に当ててください。」
そういえばウェルダーにも言われてたけど、急いでいたから忘れていた。
ウェルダーから受け取った宝珠を指へと当ててみる。
すると、宝珠の下からシルバーが飛び出し、俺の指に絡みつき、指輪となった。
「すっげ・・・。」
1人指輪になったことに関心していると、ウェルダーが背後で虚ろな表情で呟きだした。
まるでシェリルと同じ・・・。
『・・・マスター認証開始・・・・・・マスター認証完了。』
なんだろう・・・。
彼らを見ていると、まるで人間じゃないみたいだ。
いや、まぁ俺たち確かに死んでいるからもう人間じゃないのだけど・・・。
「カイトさん、何で俺はシェリルと契約しなくちゃならないんだ?なんだか、どうしてもシェリルと契約しなくちゃいけないみたいに聞こえるんだけど・・・。」
「ああ、それですか。それについては、いずれ分かります。貴方とシェリルの記憶が修復しきれる頃には、きっと・・・ね。」
では、失礼。と一言言うと、カイトは白い翼を生やして空へ向って飛んでいった。
その姿は次第に光となって消えてしまった。
「・・・おや、入口が突破されてしまったようだ・・・。」
ウェルダーが上を見ながら呟く。
はっとして上を見上げると、まるで空間を食い破るようにして黒い奴とゾンビみたいな奴が、蟻がお菓子を見つけて集るようにこちらへ向って走ってくる。
「気色悪ッ!!」
「シン、下がっていて。」
そう言ってシェリルとウェルダーが俺の前に立ちはだかる。
何で2人は俺を守ろうとするんだ?
シェリルだってあの黒い奴に狙われているはずなんだろ?
なのに 何故?
「ああ、勿論。」
俺の確認を取った後、カイトは説明を始めた。
「貴方は、俺の元に来る前に確かに何者かによって襲われています。その相手が誰なのかは俺にも分かりませんでしたが・・・。その際に貴方の記憶の鎖がバラバラになったのは確かです。それで、ここからが本題なのですが・・・。」
カイトは真剣な眼差しでこちらを見つめ、こう言った。
「貴方がUGから旅立つ・・・つまり、魂が新たな生を受けるためには、俺の上司、死に神のヘルから死亡証明書を受け取らなければなりません。しかし、貴方は死亡証明書を今はまだ受け取ることが出来ない。」
「受け取れない・・・何故?」
「記憶の鎖がバラバラだと、次に生を受けたとき、貴方は記憶を正常に記録していくことが出来ません。恐らく知的障害や記憶障害が出てきます。そうなると、1人で生きていくことは出来ません。それに・・・一番確立として発症する確立が高い症状が・・・生まれて3年たつと、恐らく昏睡状態に陥ることです。」
「え・・・。」
それじゃあ次の人生は殆ど何もしないまま終わってしまうのか・・・?
そんなのいやだ・・・。
「どうすればいい?!どうすれば俺の記憶は戻るんだ?!」
「飛び散った記憶を集めなければなりません。貴方の首から提げている宝石の欠片のついた首飾りがありますよね?」
言われて自分の首元を見て、初めて気がついた。
確かに宝石の欠片がついた首飾りがあった。
「それは貴方の記憶の欠片です。今はまだ自身を動かすためだけのひとかけらしかありません。それが戻るたびに貴方に関する記憶がひとつひとつ戻っていくでしょう。混乱することがあるかもしれません。しかし、恐れないで。」
「ああ。わかった。だけど、どうやったら記憶の欠片は集まるんだ?」
「はい。様々な空間に貴方と同じように記憶の鎖がきちんと繋がっていない、欠片だけ持っている人物がいます。彼らの欠片を組み合わせて鎖を繋いであげてください。他人の欠片は他人の欠片に反応して引き寄せられるので、繋げたときに、余分となる貴方の欠片が飛び出してくるはずです。ひとつひとつの空間には俺が自動的に飛ばすようにしておきます。」
「わかった。」
「では最後に。」
そう言ってカイトは俺に近づくと、顎をくいっと持ち上げてきた。
何されるんだろう。
「本来は俺の元に来て通常は受付で受けるはずなのですが、今になって申し訳ございません。これはUGでの貴方の識別番号です。こちらがなければ街などに入ることが出来ない場合がありますので。」
うん。
それはよしとしよう。
だが何故頬にキスされにゃならんのじゃ。
顔綺麗でも許せることと許せないことがあるんだぞ。
「・・・・・・ん・・・う・・・。・・・シン?」
やっとシェリルが起きたようだ。
まだ眠そうに目を擦りながら起き上がってきた。
ああ、そんなしたら肌傷つくぞ。
「・・・おや?そちらの方も記憶の鎖が繋ぎきれていないようですね。」
「はい。だから長時間マスターをお守りすることが出来ません・・・。」
カイトが起きたシェリルにそう言った。
シェリルも分かっているようで、辛そうな顔をしていた。
「・・・あ!そういえば!シェリル、俺と契約してるってウェルダーが言ってたけど、俺、してないよな!?してないよな?!」
「・・・契約・・・。しているはずだから、マスターと呼んでいるのですが・・・。誤作動ですかね・・・。」
シェリルは俺の手を取ると、何かを確認し始めた。
「爪が私の色に染まっていない・・・。契約できていませんね。すみません。では、失礼。」
「だぁぁぁぁぁぁぁっ!!?いいっ!!いらない!キス強要されるのはいい!!そのままでいいから!」
「ですが・・・。」
「要らないったら要らないの!!!」
必死の拒否にシェリルは渋々受け入れ、おとなしくした。
・・・あれ?そういえば一つだけ疑問があるんだが・・・。
「カイトさんって何処から入ってきたんですか?」
「あ。確かに。どうやって・・・。」
入口は封じたはずなのに・・・。と、呟くウェルダーを横目に、カイトはクスクスと笑い出す。
「俺と死に神、最高神たちは、この程度の魔法壁くらいすり抜けられます。何処にいようとも・・・俺たちに歯向かった者は決して逃げられないようにね・・・。」
そう言いながらカイトは黒く微笑んだ。
天使だと言った彼からは想像も出来ないほど、天使とはかけ離れたその微笑に俺は恐怖すら感じた。
天使って皆こんな人ばかりなのかな・・・。
所詮俺たち人間が想像上で思い浮かべる天使って単なる理想でしかすぎないしな・・・。
「仕方ありませんね。シェリルと契約しないとなると、シェリルは貴方を守れません・・・。ウェルダーとの仮契約を今はしていてください。ウェルダーから宝珠を受け取りましたよね?」
「ああ、あのビー玉みたいなやつ?」
「はい。それを指に当ててください。」
そういえばウェルダーにも言われてたけど、急いでいたから忘れていた。
ウェルダーから受け取った宝珠を指へと当ててみる。
すると、宝珠の下からシルバーが飛び出し、俺の指に絡みつき、指輪となった。
「すっげ・・・。」
1人指輪になったことに関心していると、ウェルダーが背後で虚ろな表情で呟きだした。
まるでシェリルと同じ・・・。
『・・・マスター認証開始・・・・・・マスター認証完了。』
なんだろう・・・。
彼らを見ていると、まるで人間じゃないみたいだ。
いや、まぁ俺たち確かに死んでいるからもう人間じゃないのだけど・・・。
「カイトさん、何で俺はシェリルと契約しなくちゃならないんだ?なんだか、どうしてもシェリルと契約しなくちゃいけないみたいに聞こえるんだけど・・・。」
「ああ、それですか。それについては、いずれ分かります。貴方とシェリルの記憶が修復しきれる頃には、きっと・・・ね。」
では、失礼。と一言言うと、カイトは白い翼を生やして空へ向って飛んでいった。
その姿は次第に光となって消えてしまった。
「・・・おや、入口が突破されてしまったようだ・・・。」
ウェルダーが上を見ながら呟く。
はっとして上を見上げると、まるで空間を食い破るようにして黒い奴とゾンビみたいな奴が、蟻がお菓子を見つけて集るようにこちらへ向って走ってくる。
「気色悪ッ!!」
「シン、下がっていて。」
そう言ってシェリルとウェルダーが俺の前に立ちはだかる。
何で2人は俺を守ろうとするんだ?
シェリルだってあの黒い奴に狙われているはずなんだろ?
なのに 何故?