バッチフラワーは、イギリスの医師でありホメオパスであったバッチ博士によって完成された38種類による自然のエッセンスを使った自然療法です。
日本でもニールズヤードなどで手に入るようになり、ホメオパシーやアロマテラピーに触れた事のある方なら知っているのではないでしょうか。
基本概念はホメオパシーとほぼ同じです。
38種類のほとんどが花のエッセンスで、太陽法や煮沸法によって花などの癒しの力を水に転写し、その母液を薄めて使用します。
副作用が一切ない、習慣性や依存性が全くない事から、改善されたものが元に戻ってしまうとか、飲まないと具合が悪くなるといった事がありません。
他の療法や薬剤とも並行して使うことができるのも利点です。
有名なのは「タマネギの皮むき作用」と言われるものですね。
タマネギの皮が1枚ずつ剥がれていくように、もう必要のない感情を手放し、自分の本質に近づいていくわけです、そういったマイルドな作用が個人的にも気に入ってます。
そして、ホメオパシーのように何百という種類から選ぶという困難な作業は必要なく、38種類というシンプル過ぎず多すぎない数から選ぶことができるのもとっかかりやすい点です。

個人的な体験ですが、日本にいた時、夫が仕事に悩んでいました。
日本人の部下を持つ係長に昇進したのはいいのですが、部長と部下の板挟みにあい、部下の残業時間を管理したり、仕事を分担したりといった、中間管理職が彼には合わなかったようです。
日本人の仕事に対する考え方や進め方は理解できるけれども、どうにも効率的ではないと毎日腹を立てていました。月曜日になると会社に行くのがしんどくなって吐いてしまったり、胃のピロリ菌は活性化しちゃうし、げっそりと痩せていく彼を見るのが私もほとほと辛かった毎日でした。
どうやったら彼をサポートできるかに心身を注いだ毎日のなかで出会ったのがバッチフラワーでした。
人を通して知り合ったバッチフラワーの専門家の方に、彼の状態を詳しく話し、分析してもらっていくつかのレメディをブレンドしたものをいただきました。
そしてそれを日に4回4滴ずつ飲ませました。朝晩4滴ずつ、会社に持っていく飲み物の中に2回分8滴を入れたのです。
理系の男性にありがちな、「自然療法に疑問を抱く」タイプだった夫ですが、1ヶ月ほど経つと「気持ちが楽になって来た」と言うではありませんか!
まさに「タマネギの皮むき効果」で、皮が一枚一枚剥けていくように、仕事に対する自分の感情がいい方向に変わって来たというのです。
効果を確かめたかったので、バッチフラワーを飲んでいるときは、敢えて他の自然療法を試しませんでした。「仕事の大変さはいつもと変わらないけど、自分の捉え方が変わってラクになったよ」って。
この言葉は涙が出るほど嬉しかったです。
学校の成績も良く、ドイツで働いていたときもいい評価しかもらってこなかった彼が、初めて挫折を味わい、自分がどうあがいても何にも変わらない状況に血のにじむような我慢を強いられている姿は、結婚してから初めて見る「打ちのめされた彼」でした。
このとき選んだレメディは
・オーク(限界を超えて頑張ってしまう)
・ビーチ(他人の欠点ばかりを気にして批判的になってしまう)
・エルム(目の前の物事や責任が主に過ぎるとプレッシャーを感じている)
・ホーンビーム(やるべき事に意欲がわかない、倦怠感を感じる) でした。

そして今回学校の実習では、38種類の瓶の上に手をかざし直感で瓶を選ぶという方法をとりました。
私が選んだのは
・ロックローズ(強い恐怖を感じて、パニックになっている)
・ハニーサックル(過去の事ばかり繰り返し思い出して、懐かしんだり後悔したりしてしまう)

でした。
ロックローズはレスキューレメディという救急薬に含まれているほど、「急なパニックに効く」レメディで「合ってないなー」と感じました。
しかしハニーサックルは「ホームシックのレメディ」と言われるもので、これが今の私にぴったり。
ここ最近、日本で過ごした4年間を懐かしく思い返す事が日に何度もあるのです。
天気が悪くなり、夕方4時頃には暗くなってしまうという気候が大きな要因となってはいるのですが、日本にいる家族や友人に会いたいなーと一人センチメンタルになる時間が時々ふっとやってきます。
「過去を受け止め、自分なりの決着を付け、目の前にある現実と向き合う」ことが今の私には必要なのですね。
直感で選んだものが今の自分にぴったりであることに、とっても驚きました。
クラスメートでこれを選んだ人は一人もおらず、数人が共通の瓶を引き当てているのも驚きました。
「ゴース」という「希望喪失、すべてに意味を見いだせない」レメディを3人が引き当て、「あら、大丈夫かしら?」と人ごとながら心配しちゃいました。ま、勉強大変だしね。

ちなみにレスキューレメディは息子が痛い思いをして大泣きしているときなどに使うとすーっと落ち着いてよく効いてます。最近は自発的に使用していますが・・・。

ドイツでは普通の薬局でフラワーレメディが買えます。しかも日本の値段の3分の1ほどで。

ハニーサックル買いに行こうかな。