ある日を境に子どもたちがいなくなった

 

 

道路でスケボーの練習をしていた子

 

ヘルメットをかぶり自転車の練習をしていた子

 

高い声で喋りながら学校や最近の出来事を話していた中学生

 

 

 

あの子たちはどこにいるのだろう

 

どこへ行ったのだろう

 

防音が行き届いた家々からは気配も分からない

 

 

 

一昨日 夕方に一人帰る子どもがいた

 

「おかえり」と口について出た

 

「ただいま」と声が戻ってきた

 

 

 

 

無事におかえり

 

 

生きておかえり

 

 

 

 

 

 

 

世界を変える力はないけれど

 

 

私を変える力はあると信じたい

 

 

 

 

 

紫陽花の葉が濡れている

小雨だった

 

 

あなたもこんなふうに泣いていないだろうか