ガセネッタ＆シモネッタ/濡れ場目当てに三銃士？

ガセネッタ＆シモネッタ

米原万里

これはナレーターがハズレ。

ダルそうな語り口じゃあおもしろい話もつまらなくなる

ですが

1.2倍速にするとキビキビ感が出てかなりマシに

でも対談となると1.2倍速マジックも通じず

2人の人物の対話であるのに、ハキハキした同一人みたいになって

やっぱり朗読はナレーター次第だなと痛感。

そんな理由からこれは文字で読む方が楽しめると思います。通訳裏話にこめられた言語についての深い洞察なんかには

さすが米原さん

と、唸りますから。

そしてフルコース式に饗されるお堅い話から笑い話までの緩急つけた記述は魅力的

プラハの学校では備えてある図書の冊数が足りず、急かされながら回し読みするというくだりに読書ブームかと思いきや、プレ思春期の年頃ゆえに性に対する興味を満たすべくデュマ全作品を読破した！とは、声を出して大笑い

三銃士は私も大好きですけど、プラハの学校にあったのは全訳だったんですよ。児童文学として抄訳された勇ましい冒険譚とは違い、色恋やベッドシーンもカットなしで書かれていたんですって

いや、ちょっと待って。

私が読んだのもきっと抄訳だ。ダルタニアンの濡れ場なんかなかったし

そういえば

大草原の小さな家シリーズが大好きでドラマも小説も完走してるわが親友

に、ローラ一家の生活がどれだけ苦難に満ちているかを語りかけても

ふーん。そうなんだー

や、や、なに

その初めて知ったような反応

酷さを2人で語り合えると思って持ちかける話題も表面的なことしか知らない

あ、そうか

彼女が読破したのって、子ども時代だから当然児童書よね。抄訳だったみたいですよ。

だから私が月ごとに訴えるローラ一家の悲惨な話を驚愕と共に聴く彼女がちょっと可愛らしい

◇◆◇

買っちゃいましたー

最低限の家事のみで好き勝手に生きてるご身分にそんなストレスとかないとは思いますが、チョコ食べる免罪符として最強なんですよね