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S King
墓から死者が蘇る現象のさなか、
こーんな状況かな
パーフェクトストーム
ロブスター漁中に台風で亡くなった夫が
海底から骨ゾンビになって
身重の妻の元に帰還。
肉は殆どなくなってるのに、
前年のクリスマスにプレゼントした
LLビーンのチェックのシャツの名残りに気づく妻
喜んで何度も何度もお礼言ってた在りし日の夫の姿が浮かびじんわりして
動けずにいた直後に訪れた
初めての胎動
赤ちゃん守らなきゃ！
って
母性本能に誘発された生存本能
(赤ちゃん生かすには自分が生きなきゃ)
に突き動かされ
無我夢中で手の編み棒を眼窩に突き立てるシーン
何がすごいって、
グロ注意それまで編んでた
赤ちゃんの小さなピンクの靴下が
編みかけのまま
くっついて揺れてるとこですよ
骨ゾンビの眼窩に刺さった編み棒から吊り下がってるから、位置は鼻のあった辺りの空洞の所。
正確な位置含めて
そこまで描くかってくらい細かな描写
かわいい小さなピンクの靴下が、苦しむゾンビの動きに合わせて揺れてるの。
ﾋｬｰ
悲しいし怖いし勿論グロいし
それまでは
島の反対側で死体と格闘する男たちの喧騒をよそに
暖炉の前で静かに編み物してたのに
急転直下
もうまぜこぜになった感情が
一気に騒ぎ出します
お腹大きいから大事にして
暖かくしてなよ、ってご親切が
まさに裏目に出て
単身大ピンチ
ぎゃー
ぎゃーいつの間にかどっぷり浸かったキングの世界で
衝動的に湧き上がる激しい感情の奔流が生み出す混沌
ﾋｨﾋｨ
ﾋｨﾋｨ最近じゃ衰える体力気力と共に
感受性もめっきり鈍ってきてるアラカン主婦
幸いにも日常生活ではなかなかお目見えしない
怖いヤバい助けてっ
ヤバい助けてっ という負の感覚を
ストレートに得られるのが
私にとってのキングの醍醐味です
好きだなあ、ホントに
まあこの後はグロ！グロ！グロ！の重ねがけで気分のいいものではありませんが、キングの描く水辺関係の話はどれも痛々しくキモグロい。
いくつかは映像化もされているし、
短編で読んで承知済みなので
きっちり身構えて読みましたがゾワゾワ〜
海中生物がぬめぬめ這い出てくるとことかｳｫｯ
ｳｫｯ骨ゾンビって肉が無い分マイルドだよね、骸骨なんかちょっとコミカルだし
なんて余裕綽々だったけど、海から上がった骸骨は結構キモいです。
中に潜むものが！！
ちなみに私、
虫・爬虫類・齧歯類は一切ダメな超ヘタレ
だからよたよた迫ってくるゾンビより、
必然的に海底から運ばれてきたものに
震撼しました
あー、怖かった
そして
このゾンビアンソロジーの中で
キングの作品が2番目のお気に入りでした
じゃあ
いちばーん好きな作品は
改めて別記事で
次は全然グロくないですので
ご安心を
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