このところ、シリアアラブ共和国の内戦についての報道が激しくなっています。
(今後、シリアアラブ共和国は略してシリアと書きます)
アラブと言って思いつくのは アラビアンナイト(千夜一夜物語)のシンドバッドや アラジンのランプ、
競馬のアラブ馬、豊かな石油、テロリスト、タリバン、サダム・フセイン、ビンラーデン。。。
日本人にとってアラブ諸国はとても遠い国で 宗教感やメンタリティなど、理解しずらいです。
でも このアラブ諸国の政情が悪化し、石油が高騰したり、石油の輸送が滞ったら 資源の少ない
日本経済に大きな打撃になるだけでなく、石油を使ったたくさんの製品が高騰することになります。
ヨーロッパ人にも、アラブの国々の問題は複雑で イスラム教はあまりに理解しずらく、一線を
置いて関わりたくないのですが、近頃、とても無視できない状況になってきています。
武力によりたくさんの人たちが迫害を受けていることを人道的に許してはならないと各国が
動き始めました。
第2次世界大戦以前は 自国の損徳だけを考えてればいい風潮でしたが、今はお互いの
国が影響しあい、他の国と理解し、協調しあう国際社会です。
大きな災害が起これば、その情報はあっという間に世界に広がり、たくさんの手が
差し伸べられます。
でも この永く続くアラブ諸国の問題は 宗教の難しさも絡んで 欧米も永い間、為す術を
考えはぐっていました。
日本はアラブ諸国と関係は悪くないそうですが、今回の内戦が悪化し、欧米諸国の軍事的制裁が
始まれば 日本も難しい立場になります。
現在のシリアの情勢ですが。。。
シリアでは 2011年に サダト大統領率いる政府戦力と反政府勢力との争いが過激となり、
政府勢力の民間への殺戮が増し、再三の国連の警告にもかかわらず、
民間への威圧攻撃が収まらず、国連が 監視団を送るなど、していましたが、
事態は悪化するばかりでした。
5月のシリアでの100人を超える大殺戮を機に 欧米各国は まず、国内にあるシリア大使の 国外
追放をすることで警告を与えました。
ドイツは、ドイツ在住のシリア大使館に 即時、国外退去を言い渡しました。
シリア大使館の前に集まった、ドイツ在住のシリア人たちは 「 ダンケ! ドイツ」というプラカードを掲げ、
ドイツの決定に感謝の意を表してました。
シリアの国はいったいどんな国?
シリアは トルコ、イラン、レバノン、イスラエル、ヨルダンという国々と接している社会主義、
人民民主主義国と 一応、している国です。
このあたりの国一体を総してパレスチナも含めて シリア(地方)ということもあります。
シリア地方はチグリス・ユーフラテスの二つの河が流れ、紀元前3500年、4大文明のひとつ、
メソポタミア文明が生まれたところです。
「目には目を」のハムラビ法典の生まれた、バビロニア(今のイラク)もこの文明です。
(ちなみにこのハムラビ法典が刻まれた石は現存し、パリのルーブル博物館で見れます。
博物館は略奪品の宝庫。)
イスラエル、ヨルダン、パレスチナといえば、紀元前から現在に至るまで 歴史的に侵略、支配の
歴史の国々ですが、ある意味ではヨーロッパ以上に弱肉強食の世界、プラス 宗教という
不安定なエリアでもあります。
シリアは1946年にフランスの支配からシリア共和国として独立し、
後に軍事力の強いエジプトと一時的にシリアアラブ連合共和国となって融合してみたり、
なかなか、国がまとまらない不安定な状況が続きました、
1970年代になり、サダト大統領が選出されました。(現在のサダト大統領のお父さん)
サダト大統領も始めは民主化を目指し、苦慮していましたが、2003年のイランイラク戦争でアメリカの最新
軍事力を思い知らされ、隣国のサダムフセイン政権のたった1か月の瞬く間の崩壊により 脅威を感じ、
軍事力増大を図り、いつの間にか、民主化を弾圧するようになりました。
その軍事力は弾道ミサイルなど 大量の武器を ロシアから買われており、経済は中国と深い
関わりを持っています。
そして シリアは テロ組織やゲリラ組織への資金援助も膨大で 過激テロ組織のアルカイーダを
保護援助しているとも言われています。
欧米は ニューヨークでの9.11事件以来、テロ撲滅の姿勢を強化していますので シリアに
経済的制裁をしています。
シリアは 豊かな石油資源があるにも関わらず、最大の市場でもある、アメリカに輸出できず、
経済は低迷し、失業率は20%を超えています。
欧米各国は 経済制裁では効果がないので 次の対策として 軍事的制裁となるのですが、
その前に ロシアや中国の協力を要請しています。
孤立しているシリアをバックアップしてきた社会主義のロシアや中国で シリアへの影響力は強いです。
フランスのオランド大統領がロシアのプーチン大統領に協力を求め、ようやく、ロシアも内戦を辞めさせるのに
動き始めています。
今後のシリアの問題には 石油を持つ国のいざこざには必ず介入すると言われていたアメリカと
社会主義が崩壊寸前のロシアの力の駆け引きが 見え隠れしはじめそうですが。
良識のヨーロッパとして 人道的に シリアの政府軍の 軍事力で国民を押さえつけ、繰り返す殺戮を
なんとしてでも とめるべきですが、去年のエジプトの内乱の時にもだいぶ悩みましたが。
なにしろ、イスラム教は結束が固く、過激に走るので 間違えると飛び火でテロ活動が
欧米でも起こる可能性があります。
欧米や日本と違って 自分の国や宗教のために命を賭けれる人がごろごろいるのですから。
ギリシャとスペインの緊急の問題を抱える中で ヨーロッパがどこまで 調停できるか。。。
内戦鎮圧のために 日本の自衛隊も協力を要請されたら どうします?


