意匠設計者として温熱と構造をどう考えるか。Column114 | Eee works Column.

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住まい手の想いに寄り添い 納得いく予算で 浮かび上がるカタチを磨き上げる

意匠設計者として温熱と構造をどう考えるか。

よく、『意匠と温熱』、『意匠と構造』

という対決図式のように語られる場面を目にします。

 

私は、昨日 『耐震等級3を標準とする。』と投稿しました通り、1件ごとの対応をする設計事務所こそ、

それを前提に進めばいい。 と思っておりますし、

 

温熱に関しても、対比的に扱うことに、

今は、違和感を持っています。

 

ちなみに、車に置き換えてみると、

1) スーパーカーです。燃費は  2㎞/L

2) 国産HV車です。  燃費は 20㎞/L

という2台の車。

 

そして、当たり前ですが『走る。曲がる。止まる。』

という最低限必要な基本的性能は、満たしています。

 

どんな形状、志向にしても、安全性能を満たさなければ

まずは、乗れる車になりません。

 

それを前提に、支払うイニシャルコストと燃料代、整備費用などのランニングコストを含めた、トータルコストから、使い方や、嗜好性から、どちらを買うか、検討するのではないでしょうか。

 

これを住まいに戻すと、

車のブレーキは 住まいの構造。

車の  燃費は 住まいの燃費。

 

いずれも外すことは出来ない項目で、

構造は 安全・安心

燃費は 経済性 を担保します。

それらを担保できるから、安らぎや繋がりにつながるのではないかと思います。

 

単に最低基準クリアやイメージ戦略ではなく、

『構造は耐震等級明示、燃費は燃費計算』など、

内容の見える化をした上で、

 

意匠面として、家族の関わり方や、空間の繋がりを大いに磨いていきたいと思います。