斉藤和義の10曲、続きです。
先日あげようと思ったら、、、消えまして、なんだか真っ暗になりました。苦笑
bridge vol.47 WINTER 2006より
「斉藤和義の10曲」 その5
⑤Baby, I LOVE YOU
96年8月21日リリースの12thシングル。
2分15秒、マージー・ビートというか初期のビートルズな曲調、シンプルで強いメロディ、恋のピーク時を歌った斉藤和義の曲にしては珍しく「いい気分」な内容の歌詞、と、いろんな意味で聴きどころ満載な曲にもかかわらず、続くアルバム「ジレンマ」には何故か収録されず、その後のベスト盤にも未収録。
2002年3月20日にリリースされたアコースティック(というかクラシック)・ライブ・アルバム「十二月~Winter Caravan Strings~」に収録されているが、オリジナル・ヴァージョンがアルバムに入るのは今回の「白盤」が初。
――次は“Baby, I LOVE YOU”。これ、オリジナルアルバムには入ってないんですよね。
「入ってないですね。
これは……『FIRE DOG』のあとに出したシングルなのかな?
で、そのあと『ジレンマ』を作った時に、あそこに入りようがなかったんですよね。」
――ああ、曲の並びとして?
「うん。それで、べつにシングルがアルバムに絶対はいってなきゃいけないってこともないでしょってことで、外したんですよね。
もともとシングルのカップリング用として作ってた曲で。
それが。出来上がってみたら『こっちのほうがいいね』ってことで、A面とB面が入れ替わったんですよね、当時」
――この曲は“砂漠に赤い花”とか“歩いて帰ろう”とは逆の気分が歌われていて。シンプルなラヴ・ソングなんですけれども、マジカルな気持ちになった瞬間を切り取っているというかですね。
「はあはあ」
――<こんな気持ち、ちょっといいな>とかね、<悩みなんか消えていくよ>っていうのは、斉藤さんの曲としては珍しいですよね。
「ああ、そうですね。
これはまあカップリングだっていうのもあって、すごい軽い気持ちで作れて。
手ぇ抜いてるわけじゃないんだけど、意外に気が抜けるっつうか。
っていうのがあって、単純にこれはもう、サウンド的にはジェフ・リンをやろうとか、そういう。」
――ああ、ELOね。
「うん。そういうお遊びとして録ってた感じがあって。
んで、歌詞もいわゆるビートルズの初期みたいな、すごい簡単な、軽い感じというか。
とにかく簡単にしたいという感じがすごい強かったですね。
ライヴとかやってく中でも、もっと軽くて、普通にただ単にワーって騒げるような曲がほしいなあと思ってたのもあったし。
あとはやっぱ「目指せ2分台の曲」っていうのに結構はまってたんですよね。
ビートルズの初期とか聴くと、おいしいところをギュッギュッギュって曲の中に詰めていて。
Aメロでも、次のAメロで最後だけちょっと違って、すぐサビ行って、とか。
そういう曲の構造みたいなのをちょっとずつ知りだした頃で。
そいうのがかっこいいと思ってたんで。
“空に星が綺麗”とかもそうだったんですけど、なるべく2分台の曲にしようと」
――じゃあ音楽家としてチャレンジみたいな感じ?
「そうですね。単純に、ほんとにB面のカップリングのお遊びモードでやったって感じですからね」
――じゃあ歌詞もこういうことが書きたかったんだとか、こういう気分になったんだとか、そういう話じゃあないわけだ。
「気分もあったんでしょうけどね。
えー……まあそれよりはもっと、語呂合わせだったりとかのほうが強かったですかね。
うん。とにかく。単純に簡単なやつって感じでしたけどね。
もともと“スナフキンソング”っていう、カップリングの曲がA面で。
そっちのが全然時間もお金もかけて作ったんですけど。
カップリングどうしようってことで、なんとなくできかけのこの曲をパパっと録ったら『こっちのほうがいい』って感じになって。
そういう曲のほうが残るものになったりするんですよね、何故か。
あんまりこねくり回す前で、ほんとに必要なものだけでできてるっていうか。
そこでどんどんチューンナップしてっちゃうこともできるけど、それをする前段階で止めとくっていうのが、ちゃんと勢いは残るというかね。
それがたぶん、よかったんでしょうね」