一度も聞いたことのない唄者が まだまだ たくさんおります。徳原清文もその一人、31日大城美佐子とのジョイントコンサートがあったので行ってきました。

前日に降った雨のせいか、澄み渡った空気を吸いながら高原の道(一般道)を走ります。実に気持ちのいいドライブでした。

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春日駅前のクローバープラザ、初めて来ました。12時開演なので、腹ごしらえをと食堂を探したのですが、見つかりません。普通駅前ならあるのにね、、。
仕方なしにコンビニで弁当を。敷地内に展示住宅があったので、断ってベランダで食べさせてもらいました^^。
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入場する時、写真撮影できるか聞いたのですが、受付の人は「さあ、、?」
撮る気マンマンでおったら、三度撮影禁止の放送がありました。ザンネン。

座開きは大城門下(弟子、孫弟子)登川流金城門下の一同が揃うて、豊節本アッチャメー小を唄いました。豊節はご存知せい小先生の不朽の名作。墓の横に歌碑が立てられちょります。
アッチャメー小は速弾きでしか聞いたことがなく、ゆっくりした本アッチャメー小、初めてでした。これはこれでいいものです^^。

美佐子先生がまず登場し、仲島節を、。仲島遊郭の小橋を題材にした哀れさの漂う名曲です。続いて親ぬ心を唄いました。
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             なびぃの恋のシーン。嘉手苅林昌とのデュエット
会場の照明が暗く、メモがままならんやったため、曲順の記憶があやふやです。くねーてぃくぃみそーり^^。

続いてこの日のお目当て^^、徳原清文。私の中心レパートリーでもある物知り節(浦波節)から始めました。珍しいところで久米阿嘉節。久米島の阿嘉村のカマドゥをめぐる恋の唄です。カマドゥち 言えば、おばぁしかイメージできんのにね^^。

徳原先生、コワモテ硬派な感じで唄い終わると、♪〇〇不動産~ などと スットンキョウな声をあびました。私もたまがりましたが、話を聞くとテレビのCMらしい。会場で二人ほど反応して笑いましたが、後は???^^。沖縄に住んじょらんと分からんよね。

金城門下からお弟子さんのなりたい節。調子よくしっかり聞かせてくれましたが、多少緊張気味の様子^^。大先生の後に唄うとプレッシャーかかるの分かる。
この女性、毎年てるりん祭で見かける人に似ちょるなあ!?いつも最前列に座って踊る人、、?ひょっとして本人かもね^^。
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弟子に続いて金城安紀の登場。ヒヤミカチ節は初めゆったり弾き、後半になって軽快なスピードになりました。それから金城の持ち唄いちまでぃん(いつまでも)。

大城徳原のコンビ唄のコーナーです。
八重山の唄、川平節。言葉たくみなカケヒキで、ついに女性を口説き落とす内容。歌詞が琉歌ですから、まるで万葉の愛の賛歌ですね。

次に金細工(かんぜーく)節。物語形式の唄で主人公の加那兄(あふぃー)は実在の人物とか、、。美人のジュリ、モーサーを三十日の間連れまわして、花代を請求されるや「心配するな、親譲りの鍛冶道具を売るから」と 売りに行くが誰も買うわけがない。「この泊高橋から飛び降りて死んでお詫びする」 ちゅうて 死ぬそぶりを見せると、モーサー、ホロリと来て、彼女の模合(むえー=頼母子)の金で支払いを済ませてしまう。何とも調子のいい男^^。こげなこと、本当にあったん?^^

いや、実に長い曲でした。徳原先生、「沖縄の男はすぐ死ぬ!とか言う」ち 苦笑い。

イメージ 5この間に、息子徳原清彦のダンスがありました。何ダンスちゅうんか知らんけど、ホレ、マイケル ジャクソンなんかがしよるあの踊り^^。

また外間清子琉舞研究所による踊り、四ち竹(踊いくわでぃーさ)、(伊計離り~谷茶前)もあって、楽しませてくれました。


休憩の後、大城門下一同が出て中城しゅうらい節。首里の山に一本だけ焼け残って人々に希望を与えたはんたん山ぬ枯り赤木を唄いました。我ったー同好会のリーダーも出ちょりましたよ。

イメージ 6美佐子先生が登場し、以前佐伯に来ておなじみのアンP、、おっと^^泉勝夫を呼んで大城師弟コンビで恩納なびーを。なびーが詠んだ琉歌をつぃらにに使うた抒情的な唄です。4月に行ってきたもんね^^。

三下げの代表曲片思いではチンダミが合わんやったのか、弾きながら何度も調整しよりました。そのせいか、ちょっと不調でした。白雲節では安定した喉を聞かせてくれました。

徳原再登場で、難曲富原(とぅんばる)なーくにーを。独特のリズムと間合いのこの曲、まだまだはるか先の手の届かんところにあります。

曲名の告知なく始まった次の曲、ちょっと毛色の変わった恋語れー節かな ち 思うたら、一揚げ南洋天川節とのこと。これを三下げに直したのが恋語れーちゅうことでした。なるほど、そうやったんや。それにしても 一揚げの曲を聞いたのは初めてでした。
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息子の清彦を呼んで親子でケンケレットホーエイを。これは与那城、勝連一帯で行われる大綱引きの囃子に使われる小鉦のリズムに由来する名前やそうです。饒辺辺りでは微妙に違うリズムになるそうですが、屋慶名のものが曲名のリズムになるとか。彼の故郷の伝統行事に作曲したものですね。(作詞は上原直彦)

                    ケンケレットホーエイ  独特のリズムを聞いてください

気分を変えてのんちゃん(島袋典枝)の踊りです。
やんり加那よーやそうです。やんりちゃ、東京の言葉で「なんちゃって」かな?
大城徳原両先生に地謡をさせた超豪華版^^。
前の席の人に狙いを定めてウィンクを送ったり鼻をムズムズさせたり、とにかく面白く盛り上げましたよ。清文先生、♪ ガマク くん締みるよー のところを、わざっと何回もあびてズッコケさせたりね^^。彼女三線師範の腕前やに、一度本格的に聞いてみたいです。
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強烈に異風なトゥルルンテン、真ん中がのんちゃん

続いて再び大城徳原のデュエットコーナー。まず、でぃぐぬ花を しっとりと。
そして紺地小に続きます。初対面の女性に、「あなたが持った花をください」ち 声をかけ口説き落とす唄。ウムム、この度胸、真似できません^^。

 この曲、前から何となく西武門節ヨーテー節に雰囲気が似ちょる ち 思うちょったんですが、りズムを取ってみると何と、三拍子でした。3拍、4拍、3拍、2拍の前奏から始まって、3拍、3拍、2拍と続きます。変則三拍子ですね。

        紺地小(クンジグヮー) 大城美佐子、知名定男

フィナーレは別れを惜しむ歌詞の なーくにー嘉手久唐船どーいで盛り上げます。カチャーシー踊り出す人も少なくなかったですよ。
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これぐらいは撮ってん よかろ?

両先生がコンビを組んだのは初めてとか。貴重な場に居合わせたわけやね。ラッキー^^。
この日は司会者が曲の解説をしてくれたので、よく理解できました。それにしてもしーぶん(清文)しんしい、でーじ スクチナ者やたんどーやー^^。
美佐子先生、頑丈し、いちまでぃん、長生きしみそーりよ。

帰りは再び一般道。もう一つラッキーやったのは甘木の辺りでカササギ(カチガラス)を見たこと。久しぶりでした。
高原の新緑、オゾンとマイナスイオンのおいしい空気をたっぷり吸うて、快適に帰路につきました。