母親に語る「しつけ」の精神分析 小此木啓吾著 金子書房
以下抜粋です。
たとえ受験進学のための勉強であっても、それが父母のためでなく自分のためという切実感を身につける場合と、そうでない場合には大きな違いがある。
自分のための自分自身による勉強が身についた人間は、男性でも女性でも、やがてそれは社会の中で自分のための仕事を持ち、その役割を通して自分を実現していく。
そうした生き方を身につける心の準備を整えていることになる。
そして、自立は自律に通じる。
自立的な勉強のできる子どもは、自分自身の感情や欲望までも、自分自身で自分のためにコントロールできる自律性を身につける。
そのような自律こそ心の健康の基本であり、その土台にはじめて自立的な勉強も可能になるのだ。
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これから時々、こうした抜粋を掲載しますね。
次回は「やり抜く力」です。
どんな困難があっても、目標に向かって努力を積み重ね、その目標を達成する。
どんな親子関係の中でこの能力が育つのかについてです。