蟲も人も闘う理由が交錯する | El Despacho Desordenado ~散らかった事務室より~

El Despacho Desordenado ~散らかった事務室より~

2015年1月4日から「Diario de Libros」より改名しました。
メインは本の紹介、あとその他諸々というごっちゃな内容です。
2016年4月13日にタイトル訂正。事務机じゃなくて「事務室」です(泣)。

今日は『ムシジョ』第2巻を紹介します。

 

前巻で危ないところを助けられたひなこ。しかし助けた女性は氷室をもらうと宣言してその場を去ります。蟲と合体していながら(ひなこ同様)人間としての意識もあった彼女、一体何者!?

またこの巻では氷室先輩のお宅訪問! 好いている人の家を前に緊張しまくるひなこちゃんは得難いものを得ることになります。

 

ひなこ(夢にまで見た… プリプリのおともだちっ!)(p.64)

 

そう、同好の士! 氷室先輩の妹で双子の小学生、千晴と千時は、性格こそ違えどアニメ・プリプリが大好き。そんな二人の最近の悩みに昔の思い出を交えて諭すひなこちゃんは読者から見ても「カッコイイ」(p.72)。

しかしそんな人づてからある強力な“敵”に知られることとなり……。

 

今回もキャラデザインが光っていますね。今回はカタツムリ、バッタ、ダンゴムシ、そしてサソリ! 尾はオーソドックスでいて、ハサミをあえて手にせず髪の毛に近い風にデザインするとは恐れ入りました。かわいい、どっちもかわいい(断言)。

 

さて、先ほど挙げた“敵”の行動目的はシンプルに、お金。そんな危ない事は止めようと提案するひなこちゃんは逆に提案されてしまいます。自分が氷室さんを守るから、代わりにももちゃん(ひなこちゃんの蟲)を引き渡せと。

自分の弱さ、そして自分の身を案ずる人がいることを知るひなこちゃんの心が揺らぐシーンは、氷室さんとの会話を経て決意を新たにするところまで含めて見もの。何のために闘うのか、というバトル物の永遠のテーマにがっつり向き合ってます。

 

……で、闘う理由と言えば、敵というか蟲に関わる事象全般の背後に怪しい奴がいるようで……てか真っ黒だよ!でなきゃ薬一飲みでああはならないでしょ!?

 

 

-¿Desde cuándo te gusta Pri-Pri, Hinako?

-Pues, ¡cuando estaba en mi madre!

(「お姉さんいつからプリプリ好きなの~?」)

(「えっとね~胎児から!」)(p.147)

 

 

『ムシジョ』(2)

あにき

講談社コミックス 月刊少年マガジン

高さ:17.2cm 幅:11.8cm(カバー参考)

厚さ:1.4cm

重さ:138g

ページ数:189

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