それでは、一週間以上経過してしまいましたが、解答解説です!

まずは問題文の確認から。


古代(2)


1.

律令制度下で政府は戸籍・計帳を作成することによって人民を支配し、税を賦課していたことが一般に広く知られている。


問. 戸籍・計帳から読み取れる律令制度下における人民支配や課税方式の特徴について100字以内で

述べよ。


(配点 40点)


この問題のポイントは以下の一つだけ。



”戸籍・計帳の特徴を知っているか?”


ただ、これにつきるんです。



それでは、戸籍・計帳から読み取れることをまとめてみます。

そして問題文にある、人民支配の特徴と課税方式の特徴に焦点を当ててみます。




戸籍・・・公地公民が記されてる台帳。”富(土地)を分配する”


計帳・・・税を徴するための台帳




①人民支配の特徴


公民制に基づいた戸籍作成。

つまり、年齢や性別などによる個別支配方式をとっていた。


②課税方式


計帳に基づいて庸や調を徴収した。

つまり、人頭税がメインで土地税は少なかった。



まあこういうことです。

あとはこれにちょっと補足して文章を作ればOK。





(解答)

律令制では公民制により戸籍が作成され、国家によって性別や年齢まで把握する個別人民支配を原則とした。また計帳に基づく調・庸などの人頭税が主で、租などの土地税の負担はとても軽微なものであった。


(93字)



では以下添削です。


遙ちゃん


律令制度下での身分は良民、賤民から成り立っており良民はさらに年齢性別により税種や重さが違っていた。中でも20歳から60歳である正丁は調庸歳役が最も重くさらに兵役の義務があったので最も大変であった。



*良い点

・律令制度の課税方式特徴が具体的にかけている

前回のことをしっかり理解して覚えていることがうかがえます



*悪い点

・問題文に即していない

人民支配方式と課税の特徴について、と書いてあるのでその両方に触れなければならない

また戸籍や計帳について触れられていない。



「律令制度下での身分は良民、賤民から成り立っており良民はさらに年齢性別により税種や重さが違っていた。」

→人民支配ではなく人民の身分制度を説明しただけ。「支配」というのだから、政府が何をしたのかを書かなければいけない。


「中でも20歳から60歳である正丁は調庸歳役が最も重くさらに兵役の義務があったので最も大変であった。」
→正丁について述べられてはいるが、これが律令制度の課税方式の特徴全体にあてはまるかどうかがわからないので一般性に欠ける。


全体的に特徴をのべたというよりは、一般的な事実を書きつらねたという感じになっているので、もう少し練ってみよう。


得点

8/40

問題文をしっかり読みましょう!


取り組み方ですが、問題文を確認したらルーズリーフなどに写す

→1週間程度持ち歩いたりして考えて、答えをまとめる

というい形が望ましいと思います。

最初は何もみずに書くのはつらいと思うので、単語や流れがわからなかったら調べてみても大丈夫です。

ただ、「見ながら」は意味がないので、「見て」→「覚えて」→「何もみずにまとめて書く」という手順を守りましょう!



実瑠希ちゃん


戸籍は国司の任期と合わせ正確な管理を行うために6年毎、基本台帳は毎年作成で偽籍が起きないように厳しく支配した。また課税においては性別、年齢で内容が異なり性別では男子が、年齢では正丁が重税を課せられた。


*良い点

・人民支配方式と課税方式の特徴について一応両方触れている。

・具体的に内容を説明することが出来ている。

・文字数がぴったり(笑)


*悪い点

・具体的なことを入れ過ぎたのが原因で、特徴がわかりづらい文章になっている。

・人民支配方式というよりは戸籍計帳の説明になっている。


具体的なことを羅列するだけでは特徴を端的に説明することはできないので、一般化する努力をしてみよう。

特に今回みたいに文字数に制限がある場合は、一般化することでできるだけたくさんの事柄を盛り込めるようにするとよい。(具体例はおまけ程度)



「戸籍は国司の任期と合わせ正確な管理を行うために6年毎、基本台帳は毎年作成で偽籍が起きないように厳しく支配した。」

→戸籍計帳の説明としてはGOOD!ただしこの問題は戸籍計帳の内容を参考にして律令制度の人民支配・課税方式の特徴を述べるものなので、これだけではダメ。



「また課税においては性別、年齢で内容が異なり性別では男子が、年齢では正丁が重税を課せられた。」
→年齢性別によって差があったとすれば特徴を説明したことになる。文字数制限があるので具体例はカット。また人頭税であることに触れていない。




得点

21/40




二人とも、今はしんどい時期かもしれないけど、練習すれば必ず日本史は伸びるから頑張ろう!




こんばんは、俊希です☆


水曜日と金曜日は塾での授業があるのですが

明日その授業の一環でオバマの演説を使おうと思います♪


最近授業改善に非常に凝っておりまして★



明日はまずNew Wordsだけをピックアップしてもっていって、来週まで!ってことにして暗記してもらいます。

で、来週ICレコーダーに移したものを用いてリスニング→リーディングな感じで授業を進めます。



塾でこういう取り組みをしてる人って少ないんじゃないかなあ??

語彙力や読解力アップという側面では割といい試みだと思います☆



それでは!

ということで、第二回です。

前回は二人の解答者がいました。

今回はもっと多くの解答者が出ていただけることを願っています☆


第二回ということで、今回からは前回復習もおこなっていきます。

ということで、大問二問構成でまいります。


古代(2)


1.

律令制度下で政府は戸籍・計帳を作成することによって人民を支配し、税を賦課していたことが一般に広く知られている。


問. 戸籍・計帳から読み取れる律令制度下における人民支配や課税方式の特徴について100字以内で

述べよ。



2.

奈良時代は権力者が次々に変わっていったことが知られているが、それには藤原氏の存在が大きく関係している。そのような政権交代の特徴の上から、奈良時代の政治史を外観せよ。

(指定語句、文字数制限はないが、問題文をしっかり吟味すること)


ではまず問題の確認から~



古代(1)

(制限時間 20分)

律令制度における税制の概要を記せ。

ただし、以下の語は必ず用いること。

(租、中男、私出挙、浮浪、防人)



それではいきます!


① 「以下の語を必ず用いること」という問題


論述問題でよくある、「以下の語は必ず用いること」という記述。

これに関して、みなさんがよく犯す間違いとしては、


「挙げられている語句を使って、論理を組み立てる」


というものが多くみられます。

しかし、それでは通用しないのが難関大学なのです。

難関大学の問題は、このやり方で解こうとすると、制限文字数がある場合は字足らずになってしまうし、制限文字数がない場合でも、書かなければいけない内容が大幅に不足していることがほとんどです。


ということで、

こういうタイプの問題を解くときに気をつけなかればいけないのは、


「論理は自分で組み立てて、そこに必須ワードを組み入れていく」



ということです。

これ超重要!


ということで、記述問題は日本史の幅広い知識が必要で、これを使って勉強していくことで、センター試験の4択問題ではどこが違っているかわかるようになるし、早稲田などで出る細かい知識も覚えやすくなります。


それでは今回の問題の具体的解説に入ります



② 律令制度下の税制について


さて、では本題の律令制度の税制の概要について説明します。


律令制度下の税制についておさえなければいけないことは、以下の7つがあります。

もちろんアウトラインを説明するうえで必要ない部分は省略します。



a. 民衆の構成

b. 班田収受法

c. 租税

d. 兵役税

e. その他の税

f. 身分制度

g. 負担率の差異



それでは順番に説明していきます。

負担率の差異は各項目ごとにわけて説明していきますね。



a. 民衆の構成


律令下では、土地は国・群・里・戸に分類されました。

そして戸を単位に口分田が支給された。

またこれを基準として戸籍計帳が作成されていました。


ちなみに、戸ってのは家族単位ではなく、25人程度で構成されていました。


で、


戸籍・・・口分田を振り分けるための台帳で、6年ごとに作成された。

計帳・・・庸、調の賦課のための台帳で、毎年。



なぜ戸籍は6年なのかというと、口分田が6年ごと支給だからなのです。

6年前に0歳だった子がちょうど6歳になり、口分田を支給する対象になるからです。



b. 班田収受法


口分田は条理制によって区分された土地を、班田収受法に基づいて、6歳以上の男女に与えられました。


また配給量は身分によって異なった。


以下表です。



人民の身分 良民男子 良民女子 官有賤民男子 官有賤民女子 私有賤民男子 私有賤民女子
口分田 2段 1段120分 2段 1段120分 240分 160分
戸の形成  可 公奴婢は不可
陵戸、官戸は可
公奴婢は不可
陵戸、官戸は可
私奴婢は不可、家人は可 私奴婢は不可、家人は可

*1段=360歩


また論述で書くときに重要なのは、

良民=官有賎民

女子は男子の3分の2

私有賤民は領民の3分の1


と覚えましょう^^



c. 租税


租庸調雑徭の4つがメイン。

庸調は国税。

租と雑徭は地方税。

また、庸と調に関しては運却も必須で重かった。

人頭税なのか土地税なのか?


各自確認しましょう!



d. 租税の差異




年齢 調 雑徭
正丁 2束2文(収穫の約3%)  都での10日の労役(歳役)に代えて布を2丈6尺 一定量 60日間
次丁 正丁の4分の1 正丁の2分の1 正丁の2分の1 正丁の2分の1
中男 正丁の4分の1 なし 正丁の4分の1 正丁の4分の1


これ重要☆

史料穴埋め問題などで頻出なので、私立大学受験者は必ず覚えよう!


また、正丁は21~60歳、次丁は61~65歳、中男は17~20歳です。



e. その他の税


出挙、義倉、仕丁、地子など。

各特徴はしっかりおさえよう!



f. 兵役


成年男子の3、4人に一人の割合で兵士が徴発された。

衛士(宮城の警備を1年)、防人(太宰府に3年間)


基本的に、兵器の武器や食糧も自分で負担するため、人民は負担が大きかった。




以上簡単ですが、要点をまとめてみました。



それでは解答例です。


律令制度下では、土地を戸単位で政府が人民を管理し、6歳以上の男子には口分田が与えるという公地公民制のもとで、戸籍・計帳を作成した。与えられる口分田の大きさは良民の男子は2段であるが、女子はその3分の2、私有賤民は3分の1で身分や性別による差が存在した。このような土地制度のもとで、政府は租庸調雑徭という租税を課した。特に庸と調は運脚という、税を都まで自力で運ぶという義務があり、農民には辛いものであった。これら租税には年齢による差が存在し、17歳~20歳の中男、21歳~60歳の正丁、61歳~65歳の次丁と量は異なっていたが、生涯にわたって税を払わなければいけなかったという点では、重いことに変わりはなかった。またその他にも、出挙や義倉、地子、仕丁などの税が課され、特に出挙の一種である私出挙は貸し付けられた稲の10割を利稲としておさめるという非常に重いものであり、農民の負担はさらに増大した。さらに農民には兵役の義務も存在し、成年男子の3人から4人に一人は兵士としえ帳徴発され、衛士や防人として登用された。律令制下の兵役は、兵役に従事してる間の武器や食糧を自給する必要があったため、非常に重いものであった。このような税制度の結果、農民が困窮化し、自分の土地から逃げ出す浮浪逃亡、男子なのに女子と偽る偽籍、私的に僧人になる私度僧、貴族の召使になる資人など農民は逃げ出すようになった。



以上☆

約500字ぐらいかな・・


では遙ちゃんのものから。


A.田に課される租、特産物を納める調、布を納める庸、男のみに課される労働力を提供する雑徭から構成されており、中でも中男には重い雑徭が課されたので浮浪する農民が沢山いた。そしてもともとは稲の貸し付けだった出挙が次第に租税となり、とりわけ私出挙は利息が重かった。

点数をつけるとすると・・・

15/100


といったところですね><


*書いてある内容が薄い

税制度の基本である公地公民制についていの記述がない。

兵役についての記述がない。

防人が使われていない。

身分による違いが述べられていない



こういう自由論述の問題では、字数制限がない分、自分のもっている知識を出来るだけ沢山論理だてて書く必要あります。気をつけましょう。


この論述からは「概要」といえるまでの内容が伝わってきません。

概要を説明せよっていってるからには、律令制度の税制をすべて網羅してる必要があります。



*事実が違う箇所がある


「中でも中男には重い雑徭が課されたので浮浪する農民が沢山いた。」

雑徭が課されたのは中男だけではありません。

また、浮浪の原因も雑徭だけが原因ではないのです。



「そしてもともとは稲の貸し付けだった出挙が次第に租税となり、とりわけ私出挙は利息が重かった。」

もともと豪族が貸し付けていたのが私出挙である。それが律令制下では公出挙になり、租税化したのである。

私出挙も公出挙も稲の貸し付けであることには変わりないです。



次に実瑠希ちゃんのものを・・


A.税制には二束ニ把の稲を納入する租、歳役10日もしくは麻布2丈6尺を納める庸、特産物を納める調があり、中男は庸はなく、調を正丁の1/4を納める必要があった。また、その他に救貧政策から強制的な税へと変化した私出挙、60日間九州で防衛を行う防人など多くの税が課せられた。その為、浮浪となって貴族に雇われて生活をする農民が現れるようになった。


40/100


*事実違い

「浮浪となって貴族に雇われて生活をする農民が現れるようになった。」

浮浪と貴族に雇われて生活する資人は別です。


*書いてある内容に関して

最低限の論理はおさえてあるが、語句を無理やりくっつけた感は消えない。

公地公民の原則には触れられていない。

概要というよりかは、事実をくっつけただけのような感じで、概要を説明するにはいたっていない。

事実が農民にとってどうだったのかなどを書くとよりよい。

もう少し詳しいことまで言及し、事実は論理にくっつけるようにすると○。




以上です。

何か質問などあったらいってください^^*





ということで、希望があったので日本史の論述添削を行います。

できたら紙媒体が楽なのですが、まずはブログ上で行うことからはじめたいと思います。


紙媒体で行うには、スキャナーと印刷機が必須ですのでよろしく。

持ってる人は紙がいいかもしれませんねー

漢字の練習になりますから。



最初にこの論述添削の目的から。


1.中途半端な記憶からしっかりした記憶への移行を目指す


教科書や参考書を読んだり、1問1答をとくだけでは日本史の力の伸びに限界があります。

自分で誰かにしゃべったり、書いて説明して伝えようとすることでしっかりとした流れ、用語の確認ができます。

客観的にみて理解できる文章を作成してください。


2.論述問題の練習


主に国公立大学の2次試験で課される試験ですね。

自分で書くことで力がつきます。

これは要点をおさえてないと0点になります。




最初は1を中心にすすめていきます。

問題および解答のアップも不定期にきっとなりますがご容赦ください。

できたら毎週木曜日を基準にしていきたいとは思っています。



なにかをみて書くことがないように!



ということで第一回。



古代(1)

(制限時間 20分)

律令制度における税制の概要を記せ。

ただし、以下の語は必ず用いること。

(租、中男、私出挙、浮浪、防人)