いつも、受験が終わったこの時期に、たまりにたまった澱のような

ものを吐き出すために、雪のある温泉へ行くのが常でありました。

しかし、昨年は母のこともあって、すべてキャンセル。それからは

星を見に行っても車がぶっ壊れたりなんなりと、なんだか疲れること

ばかり。で、今回は無理して「確定申告前」に休みを作ったのでございます。

とりあえず、全線開通した「只見線」に乗ってみたい、などと。

雪の只見線は本当に美しいです。(↓これはネットから拾いました。

ごめんなさい。)

で、出発3日前、予約していた宿から電話。

「あの~、大雪で只見線、しばらく運休です。どうしましょう?

もし、会津線の会津田島駅まで来て下さるのでしたら、お車で

お迎えに参りますが・・・・」

今更、一人旅でほかの旅館やホテルを予約するにはものすごく難しい。

最近のインバウンドで、宿泊施設はどこもいっぱいなのだ。

「了解しました。本当は只見線に乗りたかったけど、しかたない。

ところで、そちらさんは雪、あります?」

 

「いや、雪はとんでもなくありますよ。」

 

「了解です。おたくに泊まらせていただきます。」

 

さて、当日、早起きして家を出た。

 

しかし・・・昔と違って体が動かない。早速、柏発の電車一本乗り遅れ。

「うん、まあ、この電車でも上野の新幹線の発車時刻までは5分間の猶予

がある。楽勝でしょう。」と思ったのでございました。で、一本遅れの

常磐線の車中でスマホで検索したのでございます。そこで

「常磐線で上野で新幹線に乗る予定です。10分しか間がないのですが、

大丈夫でしょうか?」という質問を発見。

 

回答 その1

「ちょっと危ないですね。空いていたら5、6分で行けないこともない

けど、10分というのは、まあ、なんとかなるかな。常磐線の一番の前の

車両に乗っていてくださいね。」

 

回答 その2

「ほかの方は10分あれば乗り換えは大丈夫だとか書いてますが私は

全然自信がありません。15分から20分のゆとりを持ちます。」

 

ひさしぶりに、冷や汗がでた・・・・

こちらは、荷物満載。カメラや交換レンズ、双眼鏡、焼酎の類、もろもろ。

とにかく、先頭か。一駅ごとにホームに降りて、先頭を目指した。

さあ、上野だ!と・こ・ろ・が・・・・・

一番先頭の車両の一番前のドアから降りると・・・・その先は、金網に

なっていた。いったいどうなっているの。ホームの端がそのまま新幹線

ルートになっているのではないのか!

四の五の言っていられない、Uターンだ!しかし、もうホームは

降車中の人々でごった返している。私は、もうね、悪鬼の形相で、その

人込みをかき分けて走りました。あと4分を切っております。

全力、もう全力疾走。ついた!1分前に東北新幹線のホームにたどり着いた!

俺は、やればできる子(オヤジ)だったんだ~!と、思ったら、ホームで

放送が・・・・「東北新幹線はただいま、10分の遅れが出ております。

しばらくお待ちください。」

汗だく、本当に汗だくであった。

10分まって、やっと到着。

さて、予約席に行くと(3列シートの一番窓側。これしかもう残ってなかった。)

左の2列は小学生(弟が小2、兄が小4くらい?)だった。二人は一心不乱に

ゲームを興じている。何やら、嫌な予感が胸をよぎったのであるが・・・・・

ああ、流れる車窓。旅情をさそうなあ。

とりあえず、朝飯も食べてないので、お店を広げる。

サンドイッチうまうま。隣の席のゲーム機が見えるね。

ここで、となりの子供が大くしゃみ。シート空間は思いっきり唾液ミストが充満。

ミストが肌に触れ始めると、体温低下を感じるほどに・・・・もちろん、

サンドイッチも、唾液ミストまみれに。お兄ちゃんの方が、「唾が飛ん

でるぞ!」と弟に注意したが、「そんなことないね~。全然大丈夫だね!」

と、まったく意に会すことなどないようであった。

 

そのうち、ネットに接続したくなったのか、近くの親のところに、「スマホ

貸して。」と言いに行っていた。母親に断られたようでえらく不機嫌に帰って

きて「鬼婆!親失格、親失格だ!」と怒鳴りながら前のシートをけり始めた。

 

怒鳴りつけたい衝動に駆られたが、やっとつかんだ旅行の機会。しょっぱ

から、トラブルに巻き込まれるのも嫌だったので、荷物をまとめて席を立ち

そいつらを睨みながら、連結部に向かった。指定席代金がもったいなかった

が、あのがきんちょたちと一緒にいるよりはよほど良い。

 

さて、郡山で乗り換えだが、心配があった。ここでも乗り換えは15分程度

しかないのだ。10分以上の遅れを抱えていて間に合うのだろうか?

果たして、郡山では、乗り換え時間、ほぼ同時に到着。

ここでも、私は荷物満載、全力疾走。磐越西線は少し待っていてくれて、助かった。

今日は、朝から走りまくりでございます。          続く