星見はなかなか難しい。天気のよい週末、暗い夜空が必要だから、

なるべく新月周辺。もちろん人工の明かりがない山中に行かねばならない。

だから、年間に4~5日良ければ良い方、と言う感じになる。

で、今年は散々だった。先月、いけそうな感じの週末が会ったが、生徒の

試験期間で行けなかった。

で、満を持して、今月、中高生の長きにわたる試験期間を乗り越え、やっと

土日休める、新月近くの、天気が良さそうな日がめぐってきた。

まさに千載一遇のチャンス。年内最後の星見になるだろう。

 

で、すべての装備、46センチドブやら、10センチ双眼鏡やら、10センチアポ

やら、その他もろもろ、いつもはおいていくものまで全部詰め込み出発。

詰め込みに時間がかかり過ぎて、出発が遅くなり、いつもの蕎麦屋さんより

かなり手前の蕎麦屋さんで食事。

で、いつものように木葉下の香取神社でお参り。いつもながら見事な鎮守の森。

しっかり上まで上らせて頂きましたよ。

 

本当にこのお社周辺は空気が凛としているなあ。で今回も星見の無事をお祈り。

で、山に登る前にいつもの温泉。もうずいぶん日が傾いてきているなあ。

で、30分くらい温泉に浸かって、さあ、山へしゅっぱつだあ!で、ところが・・・・・

もう少しで山のふもとにたどり着く、と言うときに運転パネルを見ると、エンジン

警告灯が点灯。こんなことはめったにない。ふと、水温計を見ると、え?上限まで

温度が上がっている。オーバーヒートだ。サイドミラーを見ると、リアエンジン付近

からもうもうと白煙が立ち上っているではないか!さすがに焦った。

すぐ車を停車させた。下の写真は、エンジンを止めてしばらくたってからで、白煙は

止まった後ね。で、頭の中にいろんなことが駆け巡る。

「こ、ここで星を見ようか。」とか、馬鹿な事も考えましたよ。ただ、まだ、いろ

いろ社会システムが動いていそうなこの時間に私にできる最大限の事をしなければ

下手をすると夜中に身動きできなくなる、と思い、保険会社に電話。

ロードサービスの手配をお願いした。

とりあえず、車はそのレッカー車の会社で保管することになり、後日、こちらの

指定の修理屋に運んでもらうことになった。下は、レッカー車に運ばれる愛車。

ううううう。

さて、私は・・・・・この近くにはもちろん交通機関などない。レッカーの方に

お願いして、近くの駅(といっても30キロくらいある。)へ運んでもらった。

さて、クーラーボックスには、一人宴会用に酒やビール、チゲ鍋用の具材一式(特に

魚介類)が入っている。もちろん、車に置きっぱなしにできるものではなかった。

いつ搬送されてくるかわからないから、きっと悪くなっちゃうよね。

で、このくそ重いクーラーボックス(おそらく総重量想定10キロ)は、私が電車で

持って帰ることになった。つ、つらい。

これが、その駅。

 

とりあえず、現在午後6時40分。電車は何時だろう。え?ああ、この間の悪さ。

今から、この駅で1時間半待つのか・・・・・

とりあえず、夕飯。食材はあっても、コンロ等は車におきっぱ。で、駅前で食べ

られそうな所を探すもこの時間ですべて閉まっていた。というか、「駅前」という

概念がなさそうな場所だった。イルミネーションだけは街路樹にしてあるのだが、

肝心のお店と人がぜんぜんない。狐かタヌキにばかされているんじゃあ、ないのか?

あの車の白煙もうもう事象から、すでに夢の中なのでは?とか思ったのだが、

クーラーボックスを持つ手の痛みによって現実に戻る。

で、このクーラーボックスをヒーコラ運びながらかなり歩いてコンビニを見つけ、

駅までまた戻ってお食事です。

このくそ重いクーラーボックスは安定感だけは抜群でテーブルにはぴったりです。

(ウルトラ貧乏性の私は、酒やビールや、ミネラルウォーターさえ、「捨ててこ

よう。」とはついぞ思わなかった。)

やっと電車が来た。

水戸でやっと平常の特急へ。

ここでやっと少し人心地。(ビールが何度も出てくるのは、クーラーボックスを

少しでも軽くしようとしているだけです。他意はありません。)

で、柏に着いたのは午後10時過ぎ。そこから、このクーラーボックスを持って30分

歩いて自宅に着いたのであった。ああ、年内最後の星見が、なんでこうなった。

(クーラーボックスのために、腕がパンパンになったのは言うまでもありません。

せめて肩で担げるショルダータイプならよかったのですがね。)

 

さて、翌日。

このまま家にじっとしているのは、せっかくの休みがもったいない。というわけ

で、電車で川間駅まで行く。

出発が遅かったので、すぐ食堂で食事。レバニラ炒めです。

で、食後すぐに土手へ。この江戸川の景色が良いのだ。

本当に、この江戸川沿いはバランスが取れた良い景色。

ああ、日が沈む。いろんなことがあったなあ。さあ、マジックアワーだ。

今回は、大空キャンパスは神々の手によるものより、人の手による「飛行機雲

お絵書き」がメインだった。

おお、見事な「X」

左下の山は富士山ね。今回の大空キャンパスもなかなか楽しめたね。まあ、

昨日の星見の代わりだ。これはこれで素晴らしいね。

だけど、不幸中の幸いで、あの故障が高速走行中や、山の中でなくて良かった。

高速自動車道だったら、たぶん瞬時にエンジンが焼き付き、走行不能となって

下手をすると事故になっていただろう。山中なら、電話の連絡すらつかなかった

可能性すらある。まあ、それを考えたら運が良かったね。

※結局、ラジエーターホースに亀裂が入って、冷却水が駄々洩れだったようです。

完全に無くなっていたら、エンジン焼き付きでした。修理代は結構かかったけど

まあ、めでたしめでたし。来年こそは、星見に行くぞ!