試験やらなんやら、天気や、月回りやら(月があると星雲星団が見えない。)で実際に星を見に行けるのは年に数回がいいところ。今回は、日曜しか時間が取れず、翌月曜日は通常授業モードだったが、無理して那須岳にでかけたのであった。

着いた時にはすでに夕闇。山際には沈みつつある細い三日月が見えている。

速攻で望遠鏡を組み立て、夕飯の支度。最近、お山での夕食は近隣スーパーで売っているチゲ鍋セットにはまっている。(簡単だから)

これのいいところは、自分でいかようにもゴージャスに改変できるところだ。で、今回もタラに牡蠣などを。

家に小松菜があったので、野菜不足にならないように持ってきた。

ああ美味そう。どうして山で食べると、鍋はこんなにもうまそうなのだろう。

ああ、牡蠣。この牡蠣が最高。

ぷりっぷり。誰もいない那須岳の山頂で、極寒のなか、旨さにむせび泣いて鍋をつついてるオヤジが居ることを、誰も知らない。

で、全部食べた後は例によってうどんを投入。この「〆」がね、もう泣きたいくらいうまいのね。牡蠣をはじめとした海鮮類、肉類の出汁を吸い尽くした熱々のうどんに卵を割り入れ、時々ビールで喉を冷やしながら食べる。

「くぅぅぅぅぅ~!」と呻きながら食べる食べる。まさに極楽浄土の時間である。

で、そのまま極楽に。(車中で30分ほど仮眠する。運転3時間で疲れているから、眠りの深い事!)

で、起きたらそのまま星見三昧!途中から地元に住んでいる先輩も車で上ってきてあとは星見まくり。ああ、本当に満足な時間だ。

さて、授業があるから2時頃寝て、朝!

今回はさすがに月曜なので、朝になっても誰もいなかった。ここは本当に「俺のための星見場所なんじゃない?」と思うほど、いつも誰もいない。空も、関東近辺では最高レベル。天の川もとっても濃い。

さあ、後片付けだ。この時点で朝8時前。

一気に望遠鏡をばらして

車に詰め込んでいく。このブロック一つ100キロあります。まだ体力があるからいいけど、後期高齢者くらいになったら、この望遠鏡に負けて、押しつぶされることもあるかもしれないなあ。そしたら、誰もいない山で、望遠鏡と心中することになるけど、それもいいか。何といってもこの望遠鏡は自作してから30年連れ添っている。まさに「相棒」なのだ。

体がまだ芯から冷えているから、時間はちょっと危なかったけど、無理して温泉に立ち寄る。この「鹿の湯」というのは知る人ぞ知る有名な日帰り温泉だ。

この坂道を降りていくと

川沿いに出て、なにやら風情のある建物が・・・

ここが鹿の湯。

中はこんな感じ。

さすがにこれ以上はカメラを持ち込めなかったけど、中には41、42、43、44、46、48度と温度別に区分けしたヒノキの浴槽が並んでいる。私は43度が限界だった。ああ、熱い湯につかりながら昨夜の極寒の星見を思う。そう、極寒の星見の時は、逆に、熱い温泉に浸かっていることを思う。「明日、熱~い温泉に入ってから帰ろう!」とかね。人はどんな所でも心にオアシスを持ちうる生き物なんだとつくづく思うね。

で、そのまま家に直行して、ぎりぎり授業に間に合いましたとも。そして生徒達には「今、撮り立てのほやほやのオリオン座の写真だよ。」と見せてあげましたよ。無理をしていたから、少々目の下にクマなどが出ていたように思いますが。