さて、朝。朝食も盛りだくさんだ!
小さかったけど、アジの開きもことのほか美味しかった。
湯豆腐も美味。食事や布団の上げ下げをしてくれた仲居さんから、このあたりの
見どころを聞き出す。いやー、いろいろお話してくれました。館山の南端から
ちょっと西に行ったところに布良というところがあって、そこの神社が凄く
良いそうだ。昔、彼女のお父さんがそこに住んでいて、布良の祭りの時は
それはそれはたくさんの人で賑わった。その時、長屋に職業不明の男が住
んでいたのだが、実は、「巾着切り(スリ)」集団の一味で、祭りの時に彼の
手引きで仲間のスリが大挙して集まってきた、とか。それを知った親父さんは、
皆に話すべきかどうか、相当迷ったそうだ。そのスリの男自体は地元ラブな奴で
地元民からはスラないように仲間内に話していたようだし。
なんか「日本昔話」に出てきそうなお話でございました。こういったところは、
なにか懐かしい昔話がリアルに聞けていいなあ。
で、さっそく風呂に入って、ラウンジで新聞読んで出発前のくつろぎの
ひと時。
魚拓荘鈴木屋、というだけあってカラフルな魚拓が沢山ある。
しばし鑑賞されたし。
で、こちらが宿のご主人。
さて、出発。雨はいよいよ本降り。横殴りの風と相まって「嵐」の様相
を呈し始めたぞ。こりゃ、本日、幸先が良すぎて涙が出そうだ。
さて、これだけ荒天だと、荒れた海に行くのも逆に手だな。
と、コンビニでコーヒーとお菓子買って浜辺を目指して車を走らせた。
で・・・・・・・なんと・・・・
私の車はフルタイム4WD。悪路には絶大なる力を発揮する。ああ
それなのに・・・・かなり激しい風雨のなか、誰もいない浜辺で
あの手この手を繰り返したけど、嵌ったタイヤは空回りするだけ
であった。下の写真は近くにあった木を差し入れた所。空回り
するだけだった。
まあ、人生こんなもんだ。ずぶ濡れになりながらも車に入って
自動車保険の会社に電話。すると・・・・・「本日は大変混み合って
おりまして、後程また折り返し電話します。」との事。この時午前11時。
コンビニのコーヒーもポットにたっぷり入れてあるし、買ったお菓子も
あるし、どうせ海を見ながら本を読もうと思っていたし。
これけっこう美味しかった。
本も持ってきた。
こうやって誰もいないい雨の浜辺もいいもんだあ。(やけくそ)
おお、土砂降りの中、トンビが目の前で何かやっている。
まるで濡れネズミ。
猛禽類。少しはプライド見せてくれ。これじゃあ、ゴミアサリのカラス
とあんまり変わらないぞ。こうやってのんびり目の前のネイチャーを
観察するのも良いもんだね。(やけくそ2)
で、折り返し電話があったのは1時間後であった。「いやー、館山
周辺で牽引できる車は手配できませんでした。鴨川から手配する
ので、90分くらいかかります。」
ここら辺で焦り始めた。なぜって?現在12時半。昨日、昼飯を探して
散策してわかったことがある。「田舎はお昼でも1時過ぎるとすぐ閉める」
という事。2時過ぎたら間違いなく食べるところは無くなってしまう。
たしか、道の駅が途中にあった。あそこまでなら15分くらい歩けば
なんとかつきそう。とにかく脱出だ!
もの凄い風と雨で、傘は早々に壊れた。まあ、こんなもんだね。
で、道の駅に到着!
道の駅の人に、「食べるものは何かありますよね?」と言ったら
「パンくらいしかないですよ。」との事。
何のために館山くんだりまで来たのかわからんので、また雨の中
歩き出す。ここから20分くらい歩いたら、野島崎灯台だ。食べ物屋
はありそうだ。
続く