私は、めったに天体写真を撮らない。なぜかというと・・・・
ほとんど変化のない、星雲や星団や月面の写真を血道をあげて
撮ることにあまり意味が見いだせないからだ。写真の出来は、機材
と空次第だし、たとえ、どんなに高価な機材でうまく撮影できたとし
ても「ハッブル望遠鏡」の写真には絶対にかなわないしね。
もちろん、「生」の星を望遠鏡で見ることは別だ。数億年旅してきた
星の光の粒子が、私に情報を与える代わりに、自らは網膜に衝突
して消えていってしまう儚さ、というのはやはり心に来るものがある
からね。山で一人星を見ていると「命」とか「永遠」とか、本当に
いろいろなことを考える。
さて、そんな僕でも、月や惑星の動画なら撮っても良いかな、と
思えるような機材がどんどん出てきている。
とにかく、簡単。そして前と違って安くなっている。
いざというとき、生徒に「これが月面だ!」「これが木星だ!」とか
教室で見せられるしね。
で、こんなものを購入。15,000円。望遠鏡に取り付けてパソコンに動画を取り込む
「デジタルアイピース」である。
これを屋上の望遠鏡に取り付ける。
これが、先週生まれてはじめて撮った月面動画。空の条件は乱れていて最悪だったが、まあ、これくらいはすぐ撮れちゃうね。揺らいでいるように見えるのは地球の大気の揺らぎだ。
どれだけ空の条件が悪いかわかるだろう。だけど・・・・本当のことを言うと、肉眼で直接望遠鏡を覗いたほうが、これよりずっとよく見えますよ。まあ、話のタネに。