おお、これはトンネルだ!

トンネル

で、誰も居ないことを確認し、前からやってみたかったことを実行する。


うんうん、トンネルではきっと反響して、へたっぴぃな口笛もちっとは
うまく聞こえると思ったのだった。これを「トンネル効果」といいます。
(うそぽん。トンネル効果は量子力学の世界です。ごめん。)
さて、ちょっと行くと、観測場所からよく見えて気になっていた朱色の橋
に到着。その欄干からダム湖を望む。遥かかなた右側にみえる白い点
が僕の車。

橋につく
さらに歩くと・・・・・・
おや、なにやら立て札が・・・・・

ん?
スズメバチやんけぇ~

スズメバチ注意
とか見ていると、藪の中から「ヴン」という、恐ろしい羽音が・・・・・
そのうち2~3匹、斥候に出てきて僕の周りを飛ぶではないか。
(ここ、さすがに怖くて写真撮れなかった。)
これは威嚇の第一ライン。この後、顎をつかって「カチカチ」と
本格威嚇を始める。その直後に襲ってくるのが彼らのパターン。
日本でスズメバチに殺されてしまう人間は年間30人くらい。
熊が10人未満だから、スズメバチは本当に怖いのだ。

大学の時、生態学をやっていた連中が武勇伝で
「俺は、フィールドで、あのスズメバチの「カチカチ音」を聞いた!」
といか言っていたが、今から思うと怖いもの知らずである。
スズメバチの毒は、天敵である熊をやっつけるために、進化に
進化を重ねた複雑な「毒カクテル」なのだ。いわんやひ弱な人間が
刺されたときの苦しさは半端なく、それも回復不能になるように
頭や目を重点的に狙ってくる。数日後に痛みから回復しても、
免疫系にしっかり烙印を押された者は、「アナフィラキシーショック」
という恐怖に付きまとわれることになる。二度目にハチに刺された時、
体が猛烈なアレルギー反応を起こし重篤な(時には死に至る)症状
になるのだ。そうそう、大学時代に「カチカチ音を聞いた」と豪語していた友人
は数年前にフィールドで木登りをしていた時、意識不明になって落下した。
木の上で、ハチに刺されて、アナフィラキシーショックを発症したのだ。
かようにスズメバチは恐ろしいのだ。

で、私は、刺激せぬよう、ゆっくりこの場を後にしたのだった。

しばらく歩くと、なにやら、木の実がぼろぼろ落ちてくる。
なんの実かなぁ。シラキかなぁ。落ちたばかりなのが、緑で熟すと黒くなる。
大きさ500円玉くらい。一つ持って帰ってきた。

シラキの実
おや、こんなところに休息室か?と思ったら罠だった。
僕など、余裕で中で寝れそうな大きさ。

んん?
こんなのがいたるところにおいてある。これは大きさからいって
「イノシシ」のためのものだろうなぁ。1~2キロの間に3台あった。
よっぽど増えているのだろうなぁ。獣医師免許をもって保健所
で畜肉検査をしていた友人が、震災後、「千葉のイノシシは、セシウム汚染が
あるかもしれない。」と言っていたが、それで捕獲しなくなって増えて
いるのだろうか・・・・・いえ、推測ですが。

罠だ。


続く