たとえば、これはヤマハギ。(萩です)
小さな花がたくさん咲いていて可憐だ。
これはヤマハッカ。メントールを含んでいる「ハッカ」に似ている
からつけられた名前。けど、メントールは含んでません。
これも可憐でいいなぁ。
こいつはツリフネソウ。なんかちょっとキャバい。
後ろが、かたつむりみたいになっているでしょう。ここに
蜜がたくさんたまっている。せっかく蜜をだしているのに
なんで、こんなに取りにくい構造なのか?
実は、特定の昆虫にだけ、この蜜が食べられるように
なっているのだ。その名は「トラマルハナバチ」
口吻が長く、奥まで届くのだ。そして、この花の構造は、
トラマルハナバチにジャストフィットにできている。
このハチが餌を取ろうと中にはいると、彼らの体に効率的
に花粉がまぶされるようにできている。この花は、進化の過程
で、自分たちの運命をこのトラマルハナバチに託したんだ。
こういうのを「共進化」といいますよ。
これは、シオン属。いわゆる野菊の仲間。詳しくは同定
できず。ごめんなさい。
これは有名なミズヒキ。ご祝儀袋なんかの水引にそっくりでしょ?
これは、コシオガマ。シオガマギクにそっくりで、小ぶり
だからコシオガマ。半寄生植物で他の植物の根に取りついている。
可愛いのに怖いなぁ。
この川のわきに生えていたのはミゾソバ。
ソバにそっくりだから。こういう風に相当に離れた種でも
そっくりになることがけっこうあるのだ。
きっと地球上の生物は、40億年ほど前に誕生したたった
一個体の生物からはじまったと思われる。それが、植物、
動物、菌類やウィルスまで多種多様に広がったのだ。
本当に不思議なものだ。
さて、赤とんぼを見つけた。このずんぐり体系、ポッチャリンは・・・・
きっとナツアカネのメスかな。
撮影するときも抜き足差し足で逃げないように撮ったが、
撮影後も驚かさないように抜き足、差し足でその場を離れ
た・・・・・
プスッ、という何か穴があく音とともに、右足裏に鈍い痛みが・・・・・
地面をみると・・・・・・ これは古釘だ。何年も何年も、人を傷つける
ために直立して待っていたような悪意ある罠みたいな・・・・・
しかし・・・・・抜き足差し足、トンボを驚かさないように
歩いて本当に良かった。靴にはしっかり穴があいたが、
日頃何十キロと歩きまわって角質化している私の足裏は
この程度では貫けなかったようだ。だけど、いつもの「踏込強め」の
歩きなら、きっと足の甲まで貫いていただろう。
破傷風の恐怖が頭をよぎった。
まさに
「なさけは人(トンボ)のためならず。」
しかし、この罠、このままにしておくのはまずい。子供の
足など簡単に貫くだろう。これがまた子供が遊びそうな
ところなのだ。ところが、いくら引っ張っても
この釘が抜けない。呪いの魔術でもかかった罠なのか!
それでも強引に力任せに引き抜くと・・・・・・・
なんとでかい木片に3本釘が刺さって上を向いてた!
この3本の凶悪な釘は全部地面から突き出して、何年も
間、獲物が来るのを待ち続けていたのだな。
罠にかかったのが、こんなふざけたオヤジで本当に良かった。
いにしえの「退魔結界」がこんなところで役立った。(冗談です。)
ところが・・・・
この釘が刺さった木片、なにかざわざわ動くのだ。掘り出した
地面をみると・・・・なんと、無数の赤アリがうごめいている。
この木片を憑代としていたのであろう。
アリたちが「一族郎党で、千年先まで呪ってやる。」と言って睨んで
いるようにも見えるぞ。(いえ、星見の徹夜状態での幻聴・幻覚の類
とお笑いください。)
ああ、でもこのまま放置した場合、子供が足を大けがしている
ビジョンが見える。(幻覚の類だとお笑いください。)ああ、どうする?
で、解決策。
木片から釘部を分離。(工具がなく、さび付いた釘を力任せに
引き抜く。今回はフルパワーが多く、しばらく筋肉痛が続くだろう。)
木片だけ、もとの穴にもどし、アリの巣復活。
これ、いくらなんでもひどくね?そのままにしておけないので、
記念に持ち帰りましたとも。
続く