連れて行ってほしい 知らない世界へ
教えてほしい まだ見ぬ世界を

心からの感動を味わいたい
失い続けている私たち
どこもかしこも既知の場所

失った何かを求めて、また旅に出よう


 
「どこ出身?」
 
「何型?」
 
「休みの日はなにやってるの?」
 
「どういう人がタイプなの?」
 
「仕事はなにやってるの?」
 
 
今まであなたが、他の人と一度も交わしたことのない話題で
 
 
あなたと会話したい
 
 

 

「積冷」。

 

 

生活習慣で寒い思いを積み重ねること。冷え性の原因にもなる。

 

 

いつも手足が冷たいわけがわかった。

 

 

薄着で過ごしてきた結果である。

 

 
身体の冷えとともに、寒い思いも積もっていく。

 

積言。

 

 

誰にも伝わらなかった言葉が溶けることなく

 

 

自分の中に降り積もっていく

 

 
 

 

 

 

 

 


東京という街が好きだ。

次から次に新しさを運んでくれる。

壊しては生まれ、街がアップデートされていく。


自分の生まれた街が好きだ。都心まで電車で30分のベッドタウン。必要なものは全て揃うが、多くを求めると他の街へ、出掛けなくてはいけない。


東京みたいな魅力はないけど、それでも地元が好きだ。東京とは違うよさがある。


その理由が最近、ある人の言葉を借りてやっとわかった。


それは音だ。


音楽とは違う、普段の生活で聞こえてくる音だ。


私の地元はその音が良い。


朝には朝の音。

夜には夜の音。

秋には秋の音。

晴れの日には晴れの音がしっかり聞こえる。


 邪魔されていない、純度の高い音。

 布団の中で目をつむり、耳をそばだたせる。 

コオロギの歌。風と草木の歌。足音の歌。遠くの電車の歌。 

音が音色となって聞こえてくる。 

いい音は、いい夜をつくる。



I suppose it's a bit too early for a gimlet. 
{F5F75C63-14B6-4A9F-A59F-891FB1B18DC2:01}


 最後に旅行に行ったのは私が9歳のときで、それっきり祖母と祖父と3人で旅行に行ったことはない。あれから15年ほど時が経ち、祖父は1人で遠いところへ行ってしまった。ただそれがきっかけで祖母と2人での旅行が実現した。(形見のカメラを持っていったので3人かもしれません)

 両親が共働きであったため、祖父母と接する時間が自然と長くなり、祖母の料理が「母の味」となった。祖父のことがあり、他人事だった死というものが急に現実味を帯びてきているこの頃、祖母もそのうち・・・とよく考えるようになった。いつどうなってしまうのかわからない先のことを考えていたら、そんな祖母の笑顔が見られるうちに、かの女の数ある私への心配を喜びに変えていかないといけないと思いだした。

 例えば結婚なんて出来たら最高、出来なくてもしょうがないと思っていた。自分のための結婚で、誰かのためという発想はなかった。これからは期限をもうけます。祖母がご祝儀を払えるまでに。

どこかの運命の人へ
人に好かれるほど人間出来ていないし、養えるほど経済力もないけど、どうかよろしくお願いします。

P.S.
結婚の前に片付けないといけない問題が山積みです。



「まずは表紙と裏表紙を選び、リング、留め具を選んでスタッフにお渡しください。
ガチャッ、トントン。
店内の工房から聞こえてくる音に耳を傾けながら待つこと5分※。
あなたが選んだ紙で仕立てた、
あなただけのリングノートが仕上がります。」


① 表紙を選ぶ

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青色で革

② 裏表紙を選ぶ

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黄色で紙

③ 中紙を選ぶ

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万年筆に合う紙質で方眼タイプ

④ リングの色を選ぶ

銀色で上下留め

⑤ 留め具を選ぶ

青系の色で封緘留め

⑥ 完成

photo:04


何か書きたいことがあるから、ノートを買う。使いおわると、次のノートを買いにいく。その繰り返し。ノートは消耗品だと思っていた。

でもこの一冊は違う。外側は変わらず私を見続け、内側は無限に膨らんでいく。
ノートに永遠をみる。

地球上に紙が存在する限り、
書きたいことが生まれる限り。

photo:05



暗い底で暮らしてる
気づけば視力は必要なくなった
おかげで変わった特徴が身についた

太陽が嫌いなわけではない
たまたまそこが暮らしやすかっただけ

まぶしい光に憧れて
ときどき水面近くまで自力で泳いでいくから
誰か引き上げてくれないか

暗い海に底はないから
光が届くうちに

海から陸へ
進化の過程を見せてくれ

「名前なんていうの?」

「やまもとさやかです。さやかはひらがなです。」

「簡単な名前だね。小2くらいには書けそう。」

なんて会話をしたことは無駄だった。

彼女の名前は、さやかでも山本でもなかった。

いつしかうぬぼれていたんだ。
全ての人が自分を信用してくれて、本当のことを話してくれるものだと思っていた。

どちらかと言えば、信用される方の顔だと思っていた。

弄ばれたこと
さやか用のコメントをしたこと
人間を信じきっていたこと

すべてが恥ずかしくなった。

後になって聞いた話だと、彼女はいい人っぽく見える人を騙すのが好きだそうで
向こうの方が一枚上手だったと、悔しくなった。

photo:01



シベリアというお菓子をみて、

映画「風立ちぬ」を思いだす。

映画のシーンで、

どうして子どもたちはシベリアを受け取らなかったのかを考えたせいで記憶していたのだろう。


「風立ちぬ」を観ていないのにこれを買っていた祖母。

きっと彼女は、私が観た映画のなかにいたのだろう。

彼女の現実を、「風立ちぬ」から想像する。

そしていま、彼女がシベリアを食べるとき

何を思い出すのでしょうか。