太平記 完全版 Disc.1。 | 江戸の杓子丸

江戸の杓子丸

化け猫 杓子丸の大江戸見廻覚書


太平記 完全版 Disc.1



160分 日  1991年(2008年完全版DVDリリース)



演出 佐藤幹夫


製作 高橋康夫
脚本 吉川英治(原作)池端俊策 
音楽 三枝成彰
撮影 杉山節郎 細谷善昭
出演 真田広之 沢口靖子 緒形拳
    大地康雄 片岡鶴太郎 フランキー堺 高嶋政伸
    柳葉敏郎 宮沢りえ 樋口可南子 ほか


江戸の杓子丸


【完全ネタバレ】



〔解説〕
 『太平記』は、NHKで1991年に放送された第29作目の大河ドラマ。全49回。
 騒乱の南北朝時代を武家の棟梁・足利尊氏を中心に描いたNHK大河ドラマ第1巻。Disc.1は第1回「父と子」から第3回を収録。




こないだ観た「異人たちとの夏(1988)」の片岡鶴太郎が良くって昔観た得宗・北条高時役の鶴さんを思い出し、また観たくなって借りた。


俳優としての出世作と位置づけられているし、検索するとやっぱり自分と同じように、強く記憶に残っている人が多いみたいだ。



ムキョー!

めちゃくちゃオモロイ(笑)!!


総集編DVDもありどっちにしようか迷ったけれど、どうせ観るならと完全版にしたがよかった。

おそらく飽きるコトは一切ないと思う。


今放送されている第50作「江~姫たちの戦国~(2011)」は、もう観るのやめてしまった。


クオリティがなんか天と地の差だなぁ(笑)



もう、つかみからいい。
高時役の鶴さんも勿論楽しいけれど、見どころは多し。


バブルは終わっているはずだけど、お金がかかっているなぁ、という印象。




第一回 「父と子」


北条の軍勢に追われた吉見の残党が、頼って足利荘へやって来る。


足利貞氏(緒形拳)はやむを得ず彼らを北条勢に引き渡すが、一党は門前でやにわに皆殺しとなる。


しかし、貞氏は一人の少年だけは救う。


この少年は三河で成人し、一色右馬介(大地康雄 )としてのちに登場。
高氏(真田広之 )の側近となる。


源氏・足利一門の棟梁として北条家また幕府と渡りをつけながら、密かに幕府転覆を狙う高氏の父、貞氏役は緒形拳。


どっしりとした存在感がいい。


高氏(尊氏)は、沈着で熟慮する朴訥さはこの父親から、雅やかなものを愛する上品さとまっすぐさは母・清子から受け継ぐ。


弟の直義(ただよし)の愚直で猪突猛進なキャラクターが高嶋政伸の奔放な演技に合っていて面白い。


けれど、実際は沈着冷静な人物だったようで、少しでも高氏と差別化するための変更か。



また、美濃国では少年、石(高山良→柳葉敏郎)は悪党(反荘園勢力)に母親を殺され家を焼かれる。


その悪党の所持品から足利家による横暴とわかり、石は足利家を恨むようになるのだった。


たまたま通りかかった花夜叉(樋口可南子)率いる猿楽一座と行動を共にするようになる。


右馬介と石はそれぞれ復仇を誓うキャラクター。



風狂で専横を極める得宗(執権)・北条高時(片岡鶴太郎)は闘犬にうつつを抜かす。


高氏をたくさんの面前で辱め、ギャヒヒヒと馬鹿笑いする鶴さんがホント笑える(笑)



高氏は母の命で赤橋守時家へ。


そこで解語之花、登子(沢口靖子 )登場。
その美しさに高氏、ハッとし思わずガン見してしまう(笑)


沢口さんのまっすぐにみつめるつぶらな瞳にグッとくる。


この登子(とうこ)の袿(うちぎ)というのか表衣というのか打掛かよくわからんけど、とにかく一番外に羽織る着物がきれいで見どころのひとつ。



Mr.オクレやストロング金剛なども登場。


ウィキペディアで見ると、端役で大杉漣や常盤貴子、豊川悦司なども登場するようで隅々までよく観ないとだなぁ。





第二回 「芽生え」


内管領(ないかんれい、鎌倉幕府の執権北条氏の宗家である得宗家の執事)、長崎円喜にフランキー堺 。


時宗の念仏ひじりを斬って捨てるこの長崎の家臣と高氏はチャンバラしてしまう。


その時、高氏に一人の山伏が助太刀する。


これが倒幕計画の中心人物である後醍醐天皇の側近、日野俊基(榎木孝明 )。


「京は鎌倉とは違い、新しい華が咲いておりますよ」と高氏に外を見るよう助言する。



高氏はつい「もう北条家に阿諛追従できませぬ」と父・貞氏にぶつける。


すると、貞氏は「ならば、出て行け」と高氏を京の上杉憲房家へやってしまう。

京へ向かう高氏。


波打ち際で馬上の真田さんがやっぱかっこいい(笑)





第三回 「風雲児」


母・清子の兄、上杉憲房邸へ身を寄せる高氏。


以前会った山伏に紹介された醍醐寺へ行く。

そこで高氏は後醍醐天皇と出会うのだった。


また、山伏の正体、日野俊基と再会。彼は高氏に
「己の栄華のために民を蹂躙する北条家を許すわけにはまいらん」と倒幕計画を明かす。



日野は楠木正成に会わせようと高氏を淀ノ津へ連れて行く。


そこで楠木正季(正成の弟)が登場。


演じるのは赤井英和。

どうも滑舌が悪く何を言っているのかよくわからない(笑)



六波羅(京の幕府軍)に追われる高氏らは佐々木道誉(陣内孝則 )亭へ。


陣内さんのギラギラした感じやにたりと笑う演技がオモロイ。


この佐々木は花夜叉(樋口可南子 )のパトロンで、一座の白拍子・藤夜叉(宮沢りえ )と高氏を出会わせる。


その夜、二人はひとつになる。


時は正中(しょうちゅう)元年(1324)、正中の変が起こった年で、高氏は19歳。



宮沢りえがふっくらとしてカワイイ(笑)


ボケボケな上杉憲房役の藤木悠も印象深い。
「事件記者チャボ!(1983~1984)」での警視庁刑事役も強く印象に残っている。