マーリー 世界一おバカな犬が教えてくれたこと
Marley & Me
116分 米 2008年
監督 デビッド・フランケル
製作 カレン・ローゼンフェルト ギル・ネッター
脚本 スコット・フランク ドン・ルース
音楽 セオドア・シャピロ
撮影 フロリアン・バルハウス
出演 オーウェン・ウィルソン ジェニファー・アニストン
エリック・デイン アラン・アーキン
キャスリーン・ターナー ほか
【完全ネタバレ】
マウンティングも演技(笑)?。★★★★☆
〔ストーリー〕
子育ての予行演習のつもりで、ラブラドール・レトリーバーの子犬を飼い始めた新婚夫妻のジョン(オーウェン)とジェニー(ジェニファー)。マーリーと名付けたその犬のやんちゃな振る舞いに、さんざん手を焼く2人だったが、いつしか喜怒哀楽を共にするかけがえのない存在になっていく・・・。
犬をエサにしたそこそこのコメディ映画だろうと思っていたので、友達の高評価が意外だった。
とにかく、オーウェン・ウィルソンのファンだし観てみたけれど、いやぁ、高評価はよくわかる。
ただのワンコ映画ではなくて、実際ワンコの存在はどーでもよくてニャンコでもインコでもいい。
「犬は賢い」ものだ、という常識を逆手に取っているんだろうな。
おそらく原作本が相当面白いんだろう、と思った。
しかし、この手の映画で116分は長すぎやしないかな。
確かに、小さいエピソードを積み重ねる力量はすごい。
ただ、旅行やサプライズ・バースデーパーティーなどいらないエピソードも多い。
原作に気を使っているのか。
楽しいキャラクターばかりなので観ていて飽きないんだけどね・・・。
マーリーは、ジョン(オーウェン)のやんちゃ心や若気の象徴でいろいろと暴れたいし、まだまだいろんなところで腰を振りたい(笑)
時に破天荒だったり無鉄砲なのは若い人間の特権で、押さえつけたり躾けるなんて事は出来ない。
子供が生まれるとマーリーの出番が減ってしまうのは必然で、マーリーの最期を看取るのがジョン一人なのも納得。
マーリーを殺すのは、ジョンの意志なんだよな。
NYタイムズで働く事になる優秀な記者で親友のセバスチャン(エリック)はもう一人のジョンで、ジェニーと出会わなかったらジョンはああなっていたはず。
夢をひたすら猛追して、女性はただの箸休め的な存在みたいな。
自分も未だにそういう人間になりたい、と憧れちゃったりする。
けれど実際、大抵の人がジョンなんだと思う。
ジョンは記者として活躍したいのに、コラムニストとして求められる。
希望の職業と適職は違う。何か考えさせられた。
ジョンが車中から家の中のジェニーとマーリーまたは子供を見るシーンが重ねられるけど、何か印象に残った。
そういうモノなのかなぁ(笑)
愛の巣に見えたり、監獄に見えたり・・・。
めちゃイケメンなのに三枚目がうまいオーウェン、いいなぁ(笑)
とぼけたような声も好きだ。
キャスリーン・ターナーはもしかして、あのドッグトレーナーの人?
別人じゃないか・・・。
マーリー役の犬が腰を振っているのは、やっぱり演技なんだろうか(笑)
おバカ犬を演じている犬が最高の演者かも、という皮肉が面白い。
やんちゃ犬映画と言えば、「ターナー&フーチ/すてきな相棒(1989)」も面白くて、ダメ犬の描き方ではこっちの方が上手かなぁ、と思った。
ジョンたちの子供役の子らはみんな可愛いし、強盗に刺されてしまう隣人の女の子も可愛いし、そしてマーリーも可愛いし。
面食いだな、この監督さんは。