マイケル・ジャクソン THIS IS IT
Michael Jackson's This Is It
2009 米 111分
監督 ケニー・オルテガ
マイケル・ジャクソン
製作 ポール・ゴンガウェア ランディ・フィリップス
音楽 マイケル・ベアデン マイケル・ジャクソン
撮影 ケヴィン・メーザー
出演 マイケル・ジャクソン ほか
【完全ネタバレ】
偉人は死して、神となる。★★★☆☆
〔ストーリー〕
2009年6月に急逝したマイケル・ジャクソンによって、死の数日前まで行われていたコンサート・リハーサルを収録したドキュメンタリー映画。
昨日はマイケル・ジャクソン(以下MJ)の一周忌という事で観なおしてみた。
このツアーをやる上での大きなモチベーションの一つは、自分の子供達にパパではなくステージ上のMJを見せるためだったのだろうけど、その点でいえば心残りだったろうなぁ。
やっぱり正直、内容はリハーサルの枠を出ない。
MJのパフォーマンスに限って言えば、他愛ないと思った。
“VICTORY”や“BAD”ツアーのキョーレツなパフォーマンスは年齢的に無理としても、それなりのモノが見れると期待しすぎたのかな。
完璧主義者のMJがゾンビとなって復活したとして、この映画の製作を許可したかというと疑問。
けれど、生前のMJの姿を見れるというそれだけでこの映画は大変貴重だし、実現されなかった本番のライヴにおいて全力で歌い踊るMJを妄想する大きな手助けとなる。
本当に残念で仕方がない。く~っ。
いつもの演出でファンは嬉しいと同時にリニューアルされている曲もあり、MJは「驚かせてやる」とニヤニヤしていたんだろうな。
背後のビッグスクリーンには「Thriller」や「Smooth Criminal」の新しいショートフィルムや演出としての映像が3Dで流される予定だったそうだ。
衣装も凝っていて遊び好きのMJらしいこだわりが楽しい。
MJが「Smooth Criminal」演奏開始のキューをドラマーに出す姿と、「Billie Jean」の際、まるでリハである事を忘れ、水を得た魚のようにダンシングマシーンと化す姿が個人的なハイライト。
残念な事をもう一つ。
最後のアルバムとなった「INVINCIBLE」からもおそらく1、2曲は歌われる予定だったはずで、その部分はカットになったのだと思う。どのようなパフォーマンスとなるはずだったのか、観たかった。
「Thriller」からの流れで「Threatened」は聴く事が出来る。カッチョ良かったなぁ(笑)
「KING OF POP」は死して「GOD OF POP」となり、伝説は神話となった。
最後の曲は“LIVE AT BUCHAREST”と同じように「Man In The
Mirror」の予定だったようで、非常に強いメッセージだ。
「世界を変えたいというのなら、まずは鏡に映る人の心を改めねば」
う~ん・・・ずしりとくるなぁ・・・。