十月下旬の太陽市(たいようし)は、まるで真夏のように容赦なかった。地面が熱を帯び、陽炎がゆらゆらと立ち上るほどだ。教室の中では、生徒たちが一斉にノートを広げ、必死に扇いでいた。先生もこの異常な暑さには逆らえず、制止しなかった。
三年生の教室の三列目に座る佐藤 拓也(さとう たくや)も、みんなと同じようにノートを扇ぎながら、数学の小テストに取り組んでいた。十問ある問題のうち、最初の八問は適当に書き終え、最後の二問は全く分からなかったので適当にでっち上げた。わずか三十分足らずで答案を提出し、彼は一番に教室を飛び出した。
背中に多くの驚いた視線を感じたが、拓也は気にしなかった。ただ一刻も早く家に帰り、シャワーを思い切り浴びて身体を冷やしたかっただけだ。
家に着くと、玄関のテーブルに妹の鞄がないので、まだ帰っていないことが分かった。通常は妹の佐藤 あかりの方が先に帰宅するのだが、今日は二十数分も早く帰れたおかげで先を越した形になった。
拓也は鞄をテーブルに置き、短袖のシャツを脱ぎ捨て、長ズボンに手をかけたその時、母親の部屋から物音が聞こえた。
ドアは完全に閉まっておらず、細い隙間が残っていた。拓也はそっと近づき、中を覗いた。
母親の佐藤 遥香(さとう はるか)は、ベッドの横で全裸のまま服を着替えていた。三十三歳の遥香は、技術設計の会社に勤めている。ベッドはドアの方向に沿って置かれ、拓也からは母親の右側面が見えた。ベッド脇のドレッサーの鏡には、左側面が映っている。
優美な曲線を描く背中、張りのある豊かなヒップ、垂れることなく高く突き出した豊満な乳房……。
一瞬で全身に電流が走った。拓也の下半身が急速に熱くなり、硬く膨張していく。
慌ててドアから離れ、テーブルに戻って作業を装った。さっきまで分からなかった数学の問題が、急に頭に浮かぶようになったが、今はそんなことをしている場合ではなかった。
彼はテーブルに座りながら、母親の乳房、母親の尻、母親の美しい裸体を思い浮かべていた。気がつくと、メモ用紙に母親そっくりの裸婦の輪郭を描いていた。
遥香は十歳まで、拓也と一緒に寝ていた。当時は親子三人で裸で寝るのが習慣だった。父親が亡くなったのは拓也が五歳の時で、妹のあかりは四歳だった。母親はいつも拓也を抱きしめて寝てくれ、二つの大きな乳房は彼のおもちゃだった。ベッドは壁際にあり、拓也は一番奥、母親が真ん中、妹が外側だった。
五年間、そうやって眠ったが、当時の拓也はまだ小さすぎて、母親の美しい肢体を「女性」として意識することはなかった。
しかし今、十五歳になった拓也は、もう母親の柔らかな肌や弾力のある乳房に触れることはできない。十一歳からは三人で寝るのをやめ、現在は拓也がキッチンに近い小さな部屋、母親が主寝室、妹がその間に寝ている。
拓也は心の底から、昔のように母親の隣で眠りたいと思っていた。特に、あの豊かな乳房をもう一度……。
しばらくテーブルで待っていても母親が出てこないので、拓也は再び母親の部屋のドアへ近づいた。
今度は遥香がワンピースを着ているところだった。長い脚をスカートの中に通している。なんと、下着を全く付けていない。ワンピース一枚だけを身に着け、遥香は部屋から出ようとしていた。
拓也は慌ててソファーに座り、近くの小テーブルから本を手に取って読みふけるふりをした。ちょうどその時、母親が部屋から出てきた。
「拓也、帰ってたの?」
「うん。お母さん、今日はどうしてこんなに早いの?」
「会社が午後から休みになったのよ。」
遥香は息子のそばに歩み寄り、優しく頭を撫でた。顔には愛情が溢れている。
拓也は自然な動作で頭を母親の胸に寄せ、顔を二つの大きな乳房の谷間に埋めた。
「お母さん、昨夜、変な夢を見たんだ……」
「え? どんな夢? お母さんに教えてごらん。」
遥香は息子を強く抱きしめた。
「言ったら、怒らない?」
「怒らないわよ。どんな夢だったの?」
「……」
「ほら、言って。お母さん、すごく聞きたいわ。」
遥香は息子の頰を優しく撫でながら促した。
「じゃあ……言うね。お母さん、昨夜、夢で……お母さんの……おっぱいを……」
(続く……)
