昨夕
同名の映画、観た気がしてたんですが、観てなかったのでした。
同じ作者の「インドへの道」も映画化されてましたね。
こちらも観てないのですが。
この作家の著作、初めて読みました。訳がふたりで、一人が
中島朋子とあり、文学好きとは知ってたけど翻訳もしてたのか、
とびっくり&感心したけど、同姓同名の別人のようです。
訳文は躓くことなく、すんなり読むことができました。
巻末の「解説」に、この作者が80歳の時、BBCに出演した際、
小説を書いた「ひとつの理由は金で、もうひとつは自分の尊敬
する人たちに尊敬してもらいたいと思ったからだ…自分が偉大な
作家でないことは自分で確信している」と述べた、とあります。
主人公の若い女性ルーシーの成長物語という感じか、と。
そんなに好きじゃない従姉妹(といっても叔母という感じ)との
イタリア旅行で始るのですが、なぜ行ったのか、謎だにゃあ。
2度断ったけどセシル(男性にも使われる名とは知らなんだ)と
婚約。どう出会い、なぜこうなったのか、唐突に思えた。
1908年の作品、いろんなことが中世、なんですね。
「淑女の役目は自分がなにかを遣りとげることではなく、
ほかの人が遣りとげられるように後押しをすることなのです。」
「機転と淑女としての誇りによって、間接的に多くのことを
為すことができるのです。」と従姉妹が言ったり、
セシルは「自分が女を導くものだし、女を守るものだといつも
思っていた」どころか、ルーシーを矯正しようとした。
彼の母は、ロンドンの自分たちの「一族に取りこんでしまい
なさい」とさかんに言ってたし。
この男と結婚してもなぁ…と思いながら、読み進んでくと…
あるとき突然「眼から鱗が落ち」「どうして一時でもセシルに
我慢ができたのだろう?」「まったく耐えがたい人物」と気づき
「その夜、彼女は婚約を破棄した。」ってとこで、心の中で
快哉を叫んだ。
「わたしは守って欲しくないの。何か淑女らしいかとか、正しい
かとかを自分で選びたいの。わたしを庇うのは侮辱だわ。わたし
は真実に直面することができないほど頼りなくって、あなたを
通してしか、それを手にできないの? …略…あなたは母を
軽蔑した。あの人が通俗だからって。…略…」など、胸の内を
正直に話すルーシー。
婚約解消を意外なほどすんなり受け入れたセシルだが、「もっと
早く教えてくれたら、自分の悪いところをあらためることが
できたかもしれない」と言ったりも。正直な気持ちでしょう。
そして、自分の考えをはっきり言ったルーシーに「今夜は君は
違う人間みたいだ。新しい考え方で、声さえも新しい」なんて
妙に感心したりする。
自分が好きになった人をもっとよくしたいと思うことって、中世
に限らないように思います。元夫もそうでした。彼は彼なりに
私のことを考えてた、と思います。考えてると思ってた、と
思います。でも、私の気持ちは……。そして、そういう私にも、
相手をよくしようとするようなとこ、ないとはいえないし。
さて、物語はハッピーエンドで、よかったー。ルーシーは、
ほんとにこの人!という人と結ばれることになったし。それは、
あのイタリア旅行があったから、なのですが。
DO DO ITS A GO GO 7 7 7 GO !
迷子になってたほんとの気持ち わかって今から新しく 歌織

