俺は今、見知らぬ男と電車に乗っている。


ーーーガタンゴトン、ガタンゴトン


「あのー、俺たちはこれからどこにいくんですか?」


俺の中で不安が少しずつ音を上げてきた。


「…江戸川区。夢の世界よ。」


俺の頬を両手で挟んで俺の口をタコみたいにして遊びながら言ってきた。


「あと、明菜って呼んでよ?これからはそう呼んで?じゃないと私とっても悲しいわ」



俺は明菜とだいたい1時間弱電車に揺られた。


漢字、カタカナ、ひらがな、英語、いろんな文字が電車の中に張り巡らされていた。


田舎風景から段々と建物が多くなっていき、

アニメで見た事がある世界が視界に入ってきた。


そして、車内をアナウンスが鳴り響いた。


「次は西葛西、西葛西。」


明菜は俺に言った。


「さ、次で降りるわよ。」


そそくさと俺と明菜は電車を降りた。

時刻はまだ昼だった。


駅のエスカレーターを降りるとムワッとした潮風とインドカレーのスパイシーな匂いが辺りを充満していた。


「明菜さん、ここは?」


俺が質問した瞬間

明菜は明菜が履いていたスカートの中に俺の頭を突っ込ませ、答えた。


「うふふ?ここは西葛西!日本一のインド人街よ。異国情緒溢れるカオスな街へようこそ!」


「あなたは今日からここに住むのよ。これからあなたの寮を案内するわ。ってその前にお腹空いたでしょ?何か食べたほうがいいわ。…って聞いてる?」


俺はスカートに頭をつっこまれ両足で上半身を固められ身動きも呼吸も出来なかった。


「:;¥¥&&&&!!!!!」

俺は小さなうめき声をあげた


「えぇ?聞こえない、ぁあ!ごめんなさいね!」


やっと解放された俺はハァハァと呼吸を整えた。


改めて街を見渡すとそこにはインド人や中東系、東南アジア系など夥しい数の外国人が街を行き交っていた。


「本当にここは日本?」


俺は不思議に思いながら明菜にまたどこかに連れて行かれた。