




実は、ここのオペラハウスは、オイラが中学生の時から、憧れていた歌劇場。
当時、フランス映画でリュック・ベッソン監督のスペース・オペラ(SFのスターウォーズとかのジャンルの事)で‘フィフス・エレメント’って映画がヒットした。
この映画の中で宇宙船の中で、宇宙人のオペラ歌手がランメルモールのルチアの狂乱のアリアを歌い、そしてビート刻んだ現代的にアレンジされたアリアを歌い上げるシーン。
このシーンを見た時に、
「なんて美しいオペラハウスなんだろう?きっと、この映画のための舞台セット。こんなに夢のように美しいオペラハウスが実在する訳が無い。」
と勝手に決め付けていたが、後に高校生になった時に、実在のオペラハウスで撮影されていた事を同級生から聞き、驚愕の思いだった。
いつか、外国のオペラハウスに行きたい。その時、始めて思った。
そして17年来の夢が叶った。
大英博物館の隣のホテルからは、歩いて10分くらいの道のり。
いつもオペラやバレエを見に行く時と同じ格好。ベストやアスコットタイに、落ち着いた色のベルベットのジャケット。
英国風にツィードチェックのパンツ。
う…!!歩いてると殺気を感じ、見ると、すぐ近くに人が。
オイラのバックをガン見。
バックは肩掛け出来るミニボストンバック。簡単にヒッタクリ出来ないタイプでスリにも合いにくいので、海外で重宝している。
慌てて、バックを車道側から建物側に持ち変えて、抱え込むと、諦めて居なくなった。
あれはヒッタクリだったのだろう。野生の勘だ。
街を見渡すと、皆、良い服を着た人が一人も居ない。
完全に金持ちの世間知らずですって東洋人の観光客が一人で、うろついているようにしか見えない。良いカモだ。
東京では、タダの普段着がロンドンでは、そうでは無い。
ロンドンは皆お洒落で服装にお金かけて気を使ってるだなんて、間違った、または古い情報を鵜呑みにして、なんてバカな命知らずな事をしてしまったのだろうと後悔する。
そんな事もあったが、無事にオペラハウスに到着。
案外、小さな通りに面して、何気なく、ふとある。片側一車線で歩道も狭く、あまり人通りも無い。
本当に、ここがロイヤルオペラハウス?と言った具合。
最初はオペラハウスに気づかず、近くにいるのに、迷ったかと思った。周りの街並みも、ロンドンの中で、それほど良い雰囲気でも無い。
そう思うのは、パリのオペラ座やNYのメトロポリタン歌劇場や東京文化会館の感覚があるからかも。
英国ロイヤルオペラハウスのコヴェントガーデンの一帯は、昔は貧しい一帯で、ヘップバーン主演の映画‘マイフェアレディ’で花売りの貧しい主人公の出身地。
今では、あまり人が住んでいなく、ショップや飲食店がたくさんある。
でも貧しい頃の面影が街に記憶としてへばり着いてると思った。
英国ロイヤルオペラハウスに着いても、さすが‘地球の騙し方’
地球の騙し方にはこうある
イギリスでオペラと言えば上流階級の楽しみ。
ロイヤルオペラハウスに行く理由は3つ。
華やかなディナージャケットやイブニングドレスでロールスロイスで乗り付けて、金持ちぶりを見せつけ合うため。
有名なオペラ歌手を見るため(歌を聴きに行くわけじゃない)。
オペラを楽しむため(つけたし)
とんでもないデマを、まことしやかに書いてる。
何処にロールスロイスが?ディナージャケット?イブニングドレス?
まったく居ない。
イブニングなんて着た人、2~3人くらい。
ディナージャケット?安っぽいジャケットを着た人が半分いるかどうか、タイも着けずラフ。
半数はジャケットも着ずに、トレーナーとかTシャツ(9月後半のロンドンで寒くない?)ワイシャツを着てれば、まだ良い方。
オイラの座った一階席でも、そんな状態。
劇場の人に席がどの辺か聞くと、階段で一つだけ上と聞いて、階段が何処か分からず、エレベーターでも行けるだろうと、エレベーターで一つ上に行ったつもりが、4階席に行ってしまった。
うー。なんだ、このアウェイ感。貧しそうな人達しかいない。皆の視線がキツイ。
慌てて係りの人を見つけて聞くと、「おー、ジェントルマン、貴方の席はもっと下だよ、どうやってここまで着たんだい?」と言われる。「エレベーターで」と答えると「階段を使うべきだったんだよ。そうだな。この階段で降りた方がベストだよ。たくさん降りるけど」
あ。最上階まで来ちゃったのか、と、状況を理解し、階段で一階席へ。
オペラ座やメトより単純明快な作りと思ったのは、勝手な思い込みだった。
紆余曲折あり、やっと席へ落ち着く。
男性は黒いタキシードなんて、もはや20年くらい前の話し。黒いタキシードは一人もいない。
まあオイラも黒もタキシードも嫌いだから、着ていかなくて正解。
さらに周りから浮く所だった。
それに、東京の観客と同じで、本当に皆オペラが好きで、見に来ているって言う空気が伝わって来る。
なんだ、地球の騙し方には、英国ロイヤルオペラハウスについて、真実は何一つ書いて無いじゃないか。東京と同じで質の良い観客達だ。