
前ブログに続き、マラーホフの贈り物ファイナル!の感想を。
《「ロミオとジュリエット」より第1幕のパ・ド・ドゥ》
振付:ジョン・クランコ
音楽:セルゲイ・プロコフィエフ
マリア・アイシュヴァルト
マライン・ラドメーカー
1幕目の椿姫の好演に続き(前ブログ参照)、同じペアのロミジュリより、有名なバルコニーのパ・ド・ドゥ。
やっぱり、このペアはスゴイ。リフトも綺麗だし、ヴァリアシオンでは、さりげなくスゴ技を決めていく。また情感や表現力にも秀でていて、とても見ていて心地よかった。
こちらも椿姫に続き、割れんばかりの喝采が沸き起こった。
《タランテラ》
振付:ジョージ・バランシン
音楽:ルイス・モロー・ゴットシャルク
ヤーナ・サレンコ
ディヌ・タマズラカル
バランシンの作品は、すごく難しいが、原作よりも、さらに難しい振付を挿入していて(例えば、ダブルをトリプルにするとか)、高レベルなペアだった。
とても綺麗だった。
《「椿姫」より第2幕のパ・ド・ドゥ》
振付:ジョン・ノイマイヤー
音楽:フレデリック・ショパン
ルシア・ラカッラ
マーロン・ディノ
うーん。アイシュヴァルトとラドメーカーのペアの強烈なインパクトのある椿姫を見た後なので、それなりに上手だけど、あまり感心は出来なかった。
なんとなく、ぎこちなさも出てしまって、二人が愛し合っているようには見えなかった。
《「白鳥の湖」より‘黒鳥のパ・ド・ドゥ’》
振付:マリウス・プティパ
音楽:チャイコフスキー
オリガ・スミルノワ
ソミョーン・チュージン
ボリショイ流の黒鳥のパ・ド・ドゥだった。
綺麗だし、上手いけど、あまり技を見せ付ける事はしない、丁寧な表現力…と言えば、聞こえは良いけれど、やっぱり低迷するボリショイ・バレエのスタイルだな。とさえ思った。
これが、英国ロイヤルやパリ・オペラ座、いや、東京バレエ団の黒鳥のパ・ド・ドゥの方がハイレベルで綺麗な妙技が見れる。
それに、同じプティパ版でも、若干の手直しが入ってしまって、音楽の順序も違うしで、ボリショイ版は、音楽的にも盛り上がりにも欠けてしまうのが事実だ。
ちなみに、このペアはボリショイバレエのペア。
《ヴォヤージュ》
振付:レナート・ツァネラ
音楽:モーツアルト
ウラジーミル・マラーホフ
おおとりは、この人、マラーホフ。
モーツアルトの哀愁の漂う軽やかな音楽に乗せて踊る。
途中から、感情が吐露するような、じわっとくるような演技になり、技術がどうとか忘れて、マラーホフに魅入ってしまった。
全ての幕が終わり、マラーホフが涙を流しながら、ふかぶかとレベランスをすると、会場からは賞賛の声と万雷の拍手、そしてスタンディングオーベーションが巻き起こり、カーテンコールは、なんと20分以上も続き、観客席からは明るくなってからも、ずっと喝采が起こっていた。
みんな、絶頂期の頃のマラーホフを思い出しながら、見ていたのだろう。
観客の中には、涙を流す人も、ちらほらいた。
偉大なバレエダンサーが、だんだんと年を重ねて、引退となるのは、なんとなく寂しく感じる。自分の人生と重ねてしまうからだろうか。