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スイスはローザンヌのボーリュ劇場に本拠地を構えるモーリス・ベジャールバレエ団ローザンヌの来日公演を見に行った。

演目は《ライト》
初見の作品。それもそのはず、日本では32年ぶりの上演なので、オイラが生まれる前だ。

巨星モーリス・ベジャールが彼のミューズ、ジョルジュ・ドンと、世界で始めて認められた日本の名花、森下洋子のために振付られた作品らしい。

17世紀、爛熟したヴェネツィアと、新世界アメリカのサンフランシスコ、新旧の2つの世界を渡す存在として生まれたヒロインの名前と、公演チラシにあるが、あれこれ考えずに、単にプロットレス・バレエに近いと思って見た方が楽しめる作品だ。

音楽は、17世紀のバロックないしロココの音楽や歌曲。

振付はベジャールらしいメランコリックな要素とヘレニズム的な野性味と男女の肉体美を強調した作品となっている。

とても楽しめる作品だったが、日本の国民性や風土にはそぐわない気がする。久々の再演だと言うのに、お客さんもマバラで、オイラの座った天井桟敷はガラガラ。

芸術監督のジル・ロマンによって、若干の改定がなされ、休憩なしで1時間半ノンストップに仕上げている。

ライト役のカテリーナ・シャルキナは、とても印象的で、身のこなしがとても優雅で、愛らしさのあるダンサーだ。パ・ド・ドゥでのリフトの驚くような振付も、難しさを観客に感じさせる事なく、流れるように演じていた。ジュテやシソンヌやピルエットなども、非常に複雑にくまれているが、綺麗に演じていた。

女役のエリザベット・ロスは、圧倒的な存在感と肢体の美しさが際立ち、難易度の高い振付も、余裕さえ感じるほど美しいできばえだった。

7つの色の那須野圭右、大貫真幹、ヴィタリ・サフロンキーネ、エクトール・ナヴァロ、ハリソン・ウィン、ウィンテン・ギルアムス、ドノヴァン・ヴィクトール
の男性7人によるパ・ド・セプトも、一体感が綺麗だった。7人が全く同じ動きをすると言う訳では無いのに、バラバラの振付をしていても統一感を感じるところが、面白い振付だな~と思った。うち日本人が2人に黒人のダンサーやラテン系のダンサーもいる。

デュオでの大貫真幹とローレンス・リグも、印象に残る振付で、なんだか楽しげで良い振付だった。

貧しき者役のジュリアン・ファブローはベテランの貫禄が出ていて役にすごくあっていた。

衣装や舞台セットも好きだな。
あのロココのゴテゴテした衣装が現代的に表現されて面白かった。

面白い作品なので、また再演されたら見に行きたいけど、もう日本では再演される事は難しいかも。
せめて映像化されたら良いのにな~。

モーリス・ベジャール・バレエ団
《ライト》
振付:モーリス・ベジャール
音楽:アントニオ・ヴィヴァルディ、ザ・レジデンツ、タキシードムーン

ライト : カテリーナ・シャルキナ
女 : エリザベット・ロス
ヴェネツィア : リザ・カノ
貧しき者(聖フランチェスコ) : ジュリアン・ファブロー
富める者(侯爵) : ガブリエル・アレナス・ルイーズ
赤毛の司祭 : オスカー・シャコン (ヴィヴァルディ)
ジラルーチェ : マルコ・メレンダ
7つの色 : 那須野圭右、大貫真幹、ヴィタリ・サフロンキーネ、エクトール・ナヴァロ、ハリソン・ウィン、ウィンテン・ギルアムス、ドノヴァン・ヴィクトール
プルチネッラ : アンジェロ・ムルドッコ、ジャスミン・カマロタ、コジマ・ムノス
デュエット : 大貫真幹、ローレンス・リグ