
東京文化会館で、東京バレエ団のニジンスキー・ガラを見た。
スターダンサーでベルリン国立バレエ団の芸術監督を務めるウラジーミル・マラーホフが客演しバレエ・リュス作品を演じるとあって、バレエファンの間では話題になった。
「薔薇の精」
振付:ミハイル・フォーキン
音楽:カール・マリア・フォン・ウェーバー
(編曲:ベルリオーズ)
薔薇:ディヌ・タマズラカル
少女:吉川留衣
「牧神の午後」
振付:ウツラフ・ニジンスキー
音楽:クロード・ドッビュッシー
牧神:ウラジーミル・マラーホフ
ニンフ:上野水香
「レ・シルフィード」
振付:ミハイル・フォーキン
音楽:フレデリック・ショパン
プレリュード:吉岡美佳
詩人:木村和夫
ワルツ:高木綾
マズルカ:田中結子
コリフェ:乾友子-渡辺理恵
「ペトルーシュカ」
振付:ミハイル・フォーキン
音楽:イーゴリ・ストラヴィンスキー
ペトルーシュカ:ウラジーミル・マラーホフ
バレリーナ:小出領子
ムーア人:後藤晴雄
シャルラタン:柄本弾
指揮:ワレリー・オブジャニコフ
演奏:東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
ピアノ:尾崎有飛(「ペトルーシュカ」)
ニジンスキー・ガラとあるけれど、ニジンスキーの振付は牧神の午後のみ、他はミハイル・フォーキンの振付だ。
なぜニジンスキー・ガラなのかって、どの作品も初演時に踊ったのがニジンスキーだったから。もうどれも100年以上も前の作品だ。
マラーホフもニジンスキーも現在のウクライナのある場所の出身だ。
ウクライナと言えば、チェルノブイリ事故のあった国なので(ソ連時代)、マラーホフに取っては、今回の来日はいつもと違った心境もあったのではないだろうか。
今日の東京シティ・フィルの演奏は素晴らしく、木管楽器も金管楽器も、かなり難しいパートの多い曲目だが、どの曲も秀逸な演奏で調和も完璧に取れていて、ワレリー・オブジャニコフの手腕は凄かった。東京シティ・フィルからの求心力も厚かったのが見て取れた。
そして肝心のバレエ、
ベルリン国立バレエから客演のディヌ・タマズラカル、演じたのは薔薇の精、ピルエットは美しく踵を着けずに5回もしていたり、登場の時の跳躍も良かったし、耽美的な雰囲気も出ていて、言う事ないけれど、全体的に粗もあったし、際立てて絶賛するほどのダンサーでは無かったので、ここは東京バレエ団の人に演じてもらいたかったと思うのは、オイラだけかな?すごく良かったけど。
マラーホフが我が侭言って、ベルリンから連れて来たんだろうな~。
そして、ドビュッシー生誕150年にして、初演100年の節目にもなる牧神の午後、演じるのはマラーホフ。
本当、何度見ても面白いバレエ。なんだかマラーホフのイメージにピッタリだな~。
ニンフ役で上野水香も出演していた。ニンフはバレエ・シューズも履かずに裸足なんだよね。女性ダンサーにも、もうちょっと踊って欲しいけど、しょうがないのかな。
正直、クラシック・バレエの基本の型を全く無視した作品なので、どこが難しい振付なのか想像が付かない。まだまだバレエを見るにはニジンスキーなんかは勉強不足なのかな~と反省。
ただ話しの設定なんか面白くて、最後がオナニー、…失礼、自慰行為をして果てる瞬間を表すなんて、ぶっ飛んだバレエ、なかなか無い。
動きとか構図とか、奇怪な世界観がして、音楽もたゆたうような面白い曲だし、もっともっと見てみたくなる不思議な魅力のある作品。
レ・シルフィードは東京バレエ団のプリンシパルやソリストやコール・ドで演じられている。
女性ダンサーはコール・ドもソリストも、ジゼルのウィリーを彷彿とするような白いロマンチック・チュチュの衣装。
これは素晴らしい出来だった。木村和夫は、少し安定感の危ないシーンがあったものの、すごく綺麗に踊っていた。
吉岡美佳の演技は非の打ち所の無いくらいに完璧な素晴らしい演技だったと思う。
他のソリストも良かったし、コール・ドも一糸乱れぬ美しい演技だった。
ペトルーシュカ、初めて見た作品だけれど、ストラヴィンスキーの音楽も面白いし、ロシアのお祭りの蚤市の大道芸って感じが舞台で、衣装も原色使いの民族衣装にコサックダンスを踊ったり、面白い作品だった。
話しが今ひとつ分かっていないけれど、人形の動きをするマラーホフも面白いし、やっぱり上手い!
小出領子も良かったし、後藤春雄も良かった。
この三人が人形なんだよね?
この作品も、ちゃんと勉強しなきゃならないな~。
でも、とにかく面白い作品で、すっかり気に入ってしまった!!
今日も、良いバレエ公演が見れて楽しかった♪♪