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2008年1月にミラノ・スカラ座で収録されたドニゼッティのオペラ《マリア・ストゥアルダ》を見た(^-^)

このオペラはイギリスのエリザベス1世(エリザベッタ)と従姉のスコットランド女王のマリー・スチュアート(マリア・ストゥアルダ)とレスター伯との三角関係を描き、エリザベス1世はマリー・スチュアートに嫉妬して、処刑してしまうと言う、なんとも過激な設定をされたオペラ!!

事実を整理すれば、史実ではエリザベス1世が従姉のマリー・スチュアートを処刑するのは事実だが、実際にはこの2人は会った事はないらしい。

イギリスの名女優ヘレン・ミレン演じるエリザベス1世でも、面会こそすれ、三角関係など描かれていなかったな。

エリザベス1世がマリー・スチュアートを処刑した事由としては、政治的な目論見もあるが、決定打となったのは、エリザベス1世がプロテスタントを信じマリー・スチュアートがカトリックを信じていたためと言われ、いわば宗教戦争の一つである。マリー・スチュアートは同じくカトリックのスペインとの無敵艦隊とのつながりが強く、エリザベス1世にとっては、驚異だったんだね。

このオペラの中で描かれたエリザベス1世は悪もの。マリー・スチュアートはエリザベス1世を許し美しく処刑される。
ここに看過できない事実としては、イタリア人のほとんどは作曲家のドニゼッティをはじめカトリックだろうから、どちらかと言えば、マリー・スチュアートに同情するわけで、これがマリー・スチュアートが清純に描かれた因由だと思う。

作曲された1835年当時、女王2人がけなし合うという過激な設定から(史実とも違うし)、当時はまだ王政だったイタリアでは、そのままの設定では初演が認められず、設定を変えての初演になり、その後も完全に公演される事は少なく、現代に至るまで、ろくに公演されていなかったらしい\(◎o◎)/!

でオペラの感想だけど、ドニゼッティは素晴らしいね!
プリマドンナが2人出てくるけど、楽曲のバランスや、合唱部の壮大さには圧巻(^O^)/

歌手のアンナ・カテリーナ・アントリッチの声は、スコーン!!と響き渡る良い声で、一応悪役のエリザベス1世役なんだけど、権力を持った女性の嫉妬や優越に浸る演技もよく、素晴らしかった!
なんと言っても、なるぞーの最も好む声質のプリマドンナだ(^o^)丿

マリエルラ・デヴィーアの声も、リリカルを基調としながらも、奥深い声を出していて、清純な美しさをうまく表現していたと思う。あとは容姿端麗なら言う事ないけど、なかなか見た目も美しいオペラ歌手は少ないからしょうがないかな~
ベテランって感じのプリマドンナだったな♪

演出も斬新で、格子とかでシンプルだけど、面白い雰囲気を出していて、よかったと思う。
むしろ、中世のイギリスのお城みたいな演出だったら、面白くないのかもな~って思った♪


歌劇「マリア・ストゥアルダ」(ドニゼッティ)

<出演>
エリザベッタ(エリザベス1世):アンナ・カテリーナ・アントナッチ
マリア・ストゥアルダ(マリー・スチュアート):マリエルラ・デヴィーア
アンナ:パオラ・ガルディーナ
<合唱>
ミラノ・スカラ座合唱団
<管弦楽>
ミラノ・スカラ座管弦楽団

<指揮>
アントニーノ・フォリアーニ
<演出>
ピエール・ルイージ・ピッツィ
<美術・衣装>
ピエール・ルイージ・ピッツィ

<収録>
2008年1月 ミラノ・スカラ座

これは素晴らしいオペラだった(^○^)