方舟
はい、読書感想文です。
今回紹介する本は、「気にはなってたけど、結局手に取らなかった。しかし、読書好きの甥っ子の“ラストがヤバイよ”という言葉をキッカケに、購入した」もの。
その本とは、夕木春央の…
「方舟」
これねぇ、本屋で呉勝浩の「爆弾」と並んで売ってたのよ。
悩んだ挙句、俺は「爆弾」を選んで、その本に大満足しちゃったから、「方舟」の存在自体を忘れてたのよね。
しかし、甥っ子の言葉、そして「週刊文春ミステリーベスト10」と「MRC大賞2022」をダブル受賞してるって聞いたから、そりゃ遅まきながら読みますよ。
さて、気になる内容は、人も訪れないように山奥の地下建築「方舟」に、地震によって出口が塞がれ閉じ込められてしまった男女10人。
さらに水が流入し始めた、およそ1週間後には方舟は水没する。
誰か1人を犠牲にすれば、脱出する事が出来るが、その1人を選ぶのは難しい…。
そんな矢先、方舟内で殺人が起こる。
力を合わせなければ脱出出来ないという極限状態の中、誰が?なぜ?人を殺したのか?
果たして犯人は見つかるのか?
そして、閉じ込められた人々は脱出出来るのか?
と言った感じ。
よくあるクローズドサークルとちょっと違うのは、「犯人探し」と同じ位、「脱出」が重要になるっている点だね。
そのバランスが凄く良いのよ。
そして、一日一日過ぎていき、最後の日…。
分かりやすく、頭のキレる人物が居て、事件を暴き、犯人が分かるんだけど…
こっからなのよ‼︎
最後の最後…
「怖い!怖い!怖い!怖い!怖ぇ〜っ‼︎‼︎」
ってなるから!
こうじゃなくて、そうなんだ!
あぁじゃなくて、こうなのかよ!
って思うんだけど、その時はもう手遅れになっているんだねぇ〜。
騙されたねぇ〜。
スパーンと裏切られる気持ち良さと、ドロっとした悪意が混在する、複雑な読後感でした。
良かったら、読書の参考にしてください。