“殺人出産”
舞台の台本にも、免許の教本にも解放され、やっとゆっくり読書が出来ます。
バタバタの時期も、時間さえあれば本屋さんに行ってたので積読本が5〜6冊。
早く読まなくてわ。
まっ、久しぶりだから肩慣らし程度に薄めの本を今回はチョイス。
村田沙耶香の“殺人出産”です。
もうタイトルがグッと惹きつけるモノがあるよね。
本作は表題作の“殺人出産”を含む4作品から成る短編集。
“殺人出産”は10人子供を産むと、1人殺していいという法律がある世界。
“トリプル”は、3人で付き合う事が普通になっている話。
“清潔な結婚”は、セックスを排除した夫婦が子供を作る話。
“余命”は、人間が不老不死になってしまった為、流行りの死に方やセンスのある死に方なんかが選べるといった4ページくらいの短い話。
殺人出産の設定に凄く魅力を感じて、どうゆう角度で、どんな展開になるのか?その制度を人はどう受け止めてるのか?主観なのか客観なのか…とか期待が膨らんでたんだけど、なんか俺の欲しいモノは一つも貰えませんでした。
人口減少の為に人工授精で赤ちゃんをボロボロになりながら産み続ける人“産み人”が崇められる世界。
“産刑”と呼ばれる一生赤ちゃんを産み続けなければならない刑罰。(男性も人工子宮を体に埋め込まれて産む)
10人産んだ人に合法的に殺される人も“死に人”と呼ばれ、名誉な事とされる。
なんか、嫌いなグロさなんだよね。
脳みそをピストルでバーンとか、内臓ドバーッとかは好きなんだけど、こうゆうメンタルに来るグロさは嫌いだなぁ…。
後味が凄く悪くて、嫌いな狂気な部類。
“トリプル”のセックスシーンも、AVに出てくる3人でセックスする感じじゃないなよ。
全く別物。
1人だけが裸になって、残りの2人が全身の穴という穴に指突っ込んだり、唾垂らしたり、体液入れたり…よく分かんない。
でストーリーがあるかって言われたら、特にない。
女の子1人、男2人のトリプルがセックスして、その事が女の子のお母さんにバレて罵られて、また3人でセックスして終わり。
なんじゃ、そりゃ?
芥川賞を受賞するような作者だから、純文学とかのノリで野村は理解しがたいんだよね。
読む人が読むと、綺麗な文章なのかね?
俺は単純に後味悪くて、さらに“?”がいっぱい残る作品でした。
はぁ…。
俺がまだ読んでない積読本の中に“コンビニ人間”あるのに、読むの憂鬱になっちったよ…。
よかったら、読書の参考にしてください。