“少女”
今回の作者の作品は、かなり久しぶりに読みました。
一時期、バタバタ〜ッと連続で読んで、パタリと読むのやめちゃったからねぇ〜。
久しぶりに読んだのはこの人のこの作品です。
湊かなえの“少女”。
ご存知、一世を風靡した“告白”の作者です。
俺もご多分に漏れず、告白にハマり、その後“贖罪”と“夜行観覧車”を読んだけど、やはり告白は超えないな…という結論に至り、読まなくなっちゃいました。
でも、この“少女”は評判が良いって事で久しぶりに湊かなえ作品を購入。
この“少女”の舞台も“告白”と同じく高校です。
友達の自殺を目撃したという告白を、ある種自慢気に話す友人。
自分なら死体では無く、死ぬ瞬間を見たいと考え小児科病棟で読み聞かせを始める由紀。
同じく自殺を考えた事のある敦子は、死体を見たら死を悟ることが出来、強い自分になれるのではと老人ホームのボランティアへ。
由紀には、痴呆の為、家族をメチャクチャにしたおばあさんの存在があるが故に、感情を表に出せないでいる。
一方、敦子は周りに合わせる事ばかりを考えて、常に周りからの目線にビクビクしている。
仲が良かったはずの二人にズレが生じ始め、夏休みに始めた由紀の読み聞かせも、敦子の老人ホームでのボランティアもお互いに言わずじまい。
ある時、敦子がボランティアをしている老人ホームで、餅を喉に詰まらせて苦しんでいる老婆を、たまたま敦子が助ける。
しかし、その老婆は由紀が死ぬほど憎んでいる、由紀のおばあさんだという事に、敦子は気付いてしまう。
この事を由紀に知られてはいけないと焦る、敦子。
そこにまた色々な要素が加わっていく。
由紀が密かに書いていた小説が国語の先生に盗作される事件や、由紀の事を慕う余命僅かな少年の願い、敦子と共に老人ホームで働く鈍臭いおじさん、さらにはキッカケになった友達の自殺を見たという紫織…。
フィクションだからあり得るんだけど、この全てが繋がる。
なんなら、ほぼほぼ登場人物全ての幸せ不幸せが、その他の登場人物のフッとした行動で決まる。
しかし、当事者が気付いてたり、気付いてなかったり…。
都合良すぎたり、そんな訳ねーだろ、なんだけど、それはそれで“よく繋げたねぇ〜。”って俺はなったね。
映像化だと、由紀役を本田翼、敦子役を山本美月が演じている。
映画の予告編を見たけど、まぁ〜全く内容は伝わって来なかったね。
本田翼、山本美月が制服姿で可愛い!のみ!
俺的にはキャスティング、逆のがいい気がするんだけどねぇ〜。
なんか本のレビュー見ると、あんまり評判良くないけど、俺は面白かったね!
“告白”は超えなかったけど…。
でも一読の価値ありです。
よかったら、読書の参考にしてください。