“微笑む人” | 江戸むらさき 野村オフィシャルブログ『Men's クラブ』powered by アメブロ

“微笑む人”

2月の台本覚えたり、一人チコチコとネタ作りしてる合間を縫って、完読。


今回は俺の中での鉄板作家、そして本の帯に書かれている“理解できない犯罪が一番怖い”という強烈に魅力的な一文。


こりゃ、楽しみしかないぞ‼︎


今回、ご紹介する本は…



貫井徳郎の“微笑む人”です。

{E2815C48-279B-4003-B5B7-4AB07FF12D05:01}


“理解できない犯罪が一番怖い”って言っておいて、微笑む人って…



おっかねぇ~っ‼︎‼︎


ワクワク…ワクワク…。


エリート銀行員の仁藤俊実が“本が増えて家が手狭になったから”という理由で妻子を殺害する。

誰にも優しく、人望も厚い仁藤。

仁藤に関わっていたほとんどの人が、信じられない!警察の勘違いだ!そんな理由で人を殺す訳がない!と声を大にする。

しかし、仁藤に興味を持った私(小説家)は、独自に仁藤という人物の人生を遡って調べていくと、仁藤の周りで不審な死を遂げた人が多数いる事が判明する。


現在…行方不明となり数年後にダムの底で白骨化した状態で出てきた、仁藤の元同僚の銀行員。

大学時代…ダンプの内輪差で轢かれ亡くなった、仁藤と仲が良かった同級生。

幼少期…仁藤と仲が良かった女の子の父親の転落死。


どれも、人を殺すような恨みがある訳ではないが“本が増えて家が手狭になったから妻子を殺す”男・仁藤ならやりかねない。


幼少期に仁藤と仲が良かった女性に話を聞くと、幼い頃、義父から性的虐待を受けていた事を仁藤少年に話したという。

それをきっかけに、仁藤は少女の義父を…。

それをきっかけに、人殺しをなんとも思わなくなったのか…。


いや、性的虐待を受けていたなんて事はありえない。


なぜなら、その女性は…。




的な話ですね、うん。


非常に面白そうな話でしょ?


でもこれ、ドキュメンタリーなのか、フィクションなのか分かんないのよ。


私(小説家)目線で、色々な所に取材に行ったり、独自で調べたりするんだけど、ここまでだったら“そうゆう設定のフィクション”かな?と思うんだけど、この私ってのが“貫井徳郎”本人なのよ。


だから、もうわけわかんなくなっちゃって…。


モキュメンタリーってやつなのかなぁ?


まっ、ドキュメンタリーかフィクションかはわからないけど、そんな手法だから、いつもの貫井徳郎ぽさとはちょっと違います。


色々な人へのインタビューが多用されてて、ストーリー仕立てじゃないから、読むのも結構途切れ途切れになっちゃった。


だから、完読するまで時間かかったなぁ~。


そして、衝撃的な事に…




言うよ~


言っちゃうよ~


ネタバレ含むよ~


準備はいい~


せーの!










オチ無しっ‼︎‼︎


結局は、身近な人の事を分かってるつもりってのは怖いよね。的なシメだった気がする。


ので、仁藤の本が増えて家が手狭になったから妻子を殺した。が嘘か真実か、不審死したのは仁藤の仕業か否か、ここら辺は…





ぶん投げです。



独特の読後感、味わってみたい方にはオススメです。



よかったら、読書の参考にしてください。