“ギフテッド”
今回の本の表紙も抽象的です。
やはり30歳過ぎた辺りから、こんな表紙を選ぶようになったな。
今回ご紹介する本は…
山田宗樹の“ギフテッド”です。
この山田宗樹という人は、俺的なヒット作であった“百年法”を書いた人です。
内容は、体に新たな臓器を持つ人が発見される。
それも一人や二人ではなく多数。
その人達を“ギフテッド”と呼ぶ。
最初は人間の新たな進化としてもてはやされるが、ギフテッドには特殊な能力があるとされ“化け物”と呼ばれ非難されるようになる。
生きにくくなってきたギフテッドの一部が“テンプル”と呼ばれる施設に集まって暮らすようになり、そこに冷やかしに入った暴走族が体の内側が爆発して一人残らず殺されてしまう。
そうなるといよいよギフテッドを排除する動きが活発になり、もはや人権も無い。
そのテンプルの代表・村山と同級生だった同じくギフテッドの仲間達の想いや思想が錯綜する。
読んだ印象としてはアレに似てるね。
高野和明の“ジェノサイド”。
新たな人間の進化した形と、それを受け入れらず排除しようとする普通の人間の対立。
まっ“次のステージの人類”といった壮大なテーマだけど、要は超能力を持った人の苦悩だったりする訳。
宮部みゆきの“クロスファイア”とかも、そう。
凄く簡単に言っちゃとアメコミの“X-MEN”とまったく一緒です。
幼いギフテッドを研究する施設(学校)があったり、ギフテッドの中でも人間と共存派と対立派に分かれてたり…。
ただ、X-MENほど華やかな能力があったり、コスプレしないってだけだね。
オチもかなりファンタジーだから、トホホな感じは否めない。
結構淡々と進んでくけど、飽きずに最後まで読めました。
よかったら、読者の参考にしてください。