“満願”
凄く久しぶりの読書感想文です。
舞台があったり、ネタ作りがあったり、モンハンがあったりして、読書と離れてましたが、復活です。
しかし“今年は週一ペースで一冊読む”の目標は果たせそうにないです…。
結局読書なんてマイペースに読むのが一番ね。
そんな俺の復帰作に相応しい作品がコチラ。
米澤穂信の“満願”です。
この“満願”は“このミステリーがすごい!2015”で1位を獲った作品。
米澤穂信は“インシテミル”とか“折れた竜骨”でお馴染みの作家さん。
久しぶりだから、どっぷりと長編が読みたかったんだけど、コイツは短編集。
“夜警”…仕事に向かない警察官が殉職した、その真相は?
“死人宿”…自殺の名所に近くに建つ宿の女将と元カレの落ちていた遺書の持ち主を探す。
“柘榴”…美人姉妹が自分達の親権を巡り、父親、母親どちらにつくか計画を練る。
“万灯”…海外で仕事をするエリートサラリーマンが仕事を成立させるために、犯罪に手を染める。
“関守”…フリーライターが都市伝説にネタを探すために、峠の茶屋の女主人に話を聞く。
“満願”…下宿先のおかみさんが旦那の借金取りを殺してしまう。果たして計画的殺人なのか?突発的なものなのか?
そんな6編なんだけど、いやぁ~さすが“このミス”1位、どれも秀逸だね!
全てにシッカリした謎があって、布石があって、最後にちゃんと回収する。
しかも、それは突飛なものじゃなくて、人の感情が乗ってたり、無理がないから面白い!
でも、全部最後は“ドロッ”と終わるのよねぇ~。
こうゆうの好きです。
中でも個人的に好きなのは表題作の“満願”もそうなんだけど“夜警”と“柘榴”がいいね!
一発目の“夜警”で一気にこの本に引き込まれて、途中の“柘榴”で伸びてくる。
構成も素敵です。
短編集なんで、手が空いた時に、サクッサクッと読めるから、バタバタした年末にオススメです。
よかったら、読書の参考にしてください。