“名探偵に薔薇を” | 江戸むらさき 野村オフィシャルブログ『Men's クラブ』powered by アメブロ

“名探偵に薔薇を”

なかなか良いペースで読めてます。

ただもうちょっとペースアップしないと、今年の目標の“一週間で一冊”が達成できません!


急がねば!


今回は…


城平城の“名探偵に薔薇を”。

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なんだか、お洒落なんだかお洒落じゃないんだか分からないようなタイトルです。


この本は“帯”に書いてある文字に惹かれて買いました。


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“タイトルはこれ以外にありえない!”

“第一部で読むのを止めないでください。”


おぉ~、魅力的な文字が躍ってる。


このトレンディドラマのようなタイトルがピッタリの内容なのね⁈


第一部が布石になって、それ以降が盛り上がるのね⁈


そんな期待値高めから読み始めました。


作品は二部構成。

第一部の“メルヘン小人地獄”

第二部の“毒杯パズル”です。


内容は、こう。


ある日、様々なメディアに一通の封書が届く。

タイトルは“メルヘン小人地獄。”

悪い博士が完璧な毒薬を作る為、材料として必要な小人を殺しまくる。
復讐に燃える小人達。
しかし、悪い博士は死んでしまってもう居ない。
そこで、復讐のターゲットは、ハンナ、ニコラス、フローラへと移る。
そして無事、復讐を遂げめでたし、めでたし。


この物語になぞるように、次々と人が殺されていく。

ある出版会社の社長夫人、恵子はハンナと同じように逆さ吊りにされて…。

リストラされたサラリーマン、国見はニコラスと同じように熱湯で茹でられて…。


そんな不可解な事件の解決に乗り出したのが、どんな難事件でも解決してしまう大学生の瀬川みゆき。


その瀬川みゆきが“小人地獄事件”を解決して、無事第一部終了。



ふむふむ、この時点でも悪くはないですが、こっからなんでしょ⁈

ここで止めちゃダメなんでしょ⁈


フゥ~、テンション上がってくるぅ~‼︎


続けざまに、第二部突入。


あの事件から2年後が舞台。


登場人物もほとんど変わらずに、今度は別の人物が殺された。


メルヘン小人地獄にも、第一部にも登場した完璧な毒薬、通称“小人地獄”。

水溶性で無味無臭、心不全と判断され、いかなる方法でも検出不可能、致死量も0.1~0.12グラムとごくわずか。


そんな“小人地獄”を…


「これほど愚かに、意味なく使った理由が全くわからない。」


こんな感じでスタートするからワクワクするよね。


そして、無事に読み終わったんだけど…





なんかモヤっとするなぁ~。


そんなフリがあったから、叙述トリックなのかと期待しちゃった俺も悪かったんだけど、切ないミステリーでした。


名探偵が故の深い闇や、ちょっとした手違いの連続からなる殺人。

そして、決してハッピーエンドとは言えない終わり方。


なんか救いが無いなぁ~、なんてのが正直な感想です。


名探偵が出てくるから、ズバッと登場!ズバッと解決!ワァ~イ、みんな幸せ~!ってな痛快さは無い。


宮部みゆきの“クロスファイア”みたいに一見華やかに見える超能力者だけど、実は苦悩してます…に近いかも。


帯に書いてあった“タイトルはこれ以外ありえない!”に対しては…






いや、そんな事もないだろ。


と思っちゃいました。



よかったら、読書の参考にしてください。