“明日の空”
すげぇサラッと読めたから、こんな短いスパンでの読書感想文。
今回の作品は、この作者なのにこんなに爽やかな感じ⁈と違和感を覚えてしまう本です。
貫井徳郎の“明日の空”。
貫井徳郎といえば、最近“私に似た人”が発売され、いろんな所でサイン会をやってる…で話題です。
ウチの近所にも来て欲しい‼︎
本物の貫井徳郎が見たいぜ‼︎
そんな想いが、常日頃からあるもんで、思わず手が出た“明日の空”。
貫井徳郎がツイッターで、フォロワーに対して…
「“明日の空”は“乱反射”の続きなんです。」
と言っていたもんだから、そりゃ読まなきゃでしょ!
あの名作“乱反射”の続きですよ、お母さん!
期待感も高まったところで、内容を…。
話が三つに分かれてて、最初の章は、帰国子女の栄美がサンフランシスコから日本に転校してきて、クラスのみんなと徐々に仲良くなったり、飛鳥部くんという男の子を好きになったり、クラスから嫌われている小金井くんが出てきたり…の話。
第二章は、六本木で外国人相手にチップを貰ってバイト代にしているユージが、黒人のアンディと仲良くなり、捨て猫の里親を探したり、ホテル街をダッシュして遊んだりする話。
第三章は、一章に出てきた栄美が大学に入り、怪しいサークルの勧誘や、ストーカーまがいの先輩、車に轢かれそうなところを、山崎と名乗る人に助けてもらう話。
第一章の栄美の話と第二章のユージの話が、第三章でまとまるって作りだわな、うん。
そんなかでドカンと一発、叙述トリックが含まれてるんだけど、まぁ~それは“ちょっと強引じゃないのかい?”と思っちゃう。
さらには、伏線がチラホラあるんだけど、それも“いや、都合良くそんな奴いね~だろ。”と感じちゃったね。
貫井徳郎の叙述トリック“慟哭”ほどの衝撃もないし、“乱反射”ほどの緻密さもない。
レビューを見てみると、結構賛否両論だったね。
これのどこが“乱反射”の続きなんだろうと思ったけど、ちょっとわからなかったなぁ~。
でも作者本人が“続き”と言ってるんだから、俺が鈍過ぎる!に尽きるんだろうけど…。
サラッと読めるんで、興味があれば…。
よかったら、読書の参考にしてください。