“葉桜の季節に君を想うということ” | 江戸むらさき 野村オフィシャルブログ『Men's クラブ』powered by アメブロ

“葉桜の季節に君を想うということ”

はい、読書感想文です。


今、我が家に積読本が4~5冊ある為、マイペース更新とは言え、次が楽しみでテンポアップで読んでます。


さて、今回ご紹介するのは…



歌野晶午の“葉桜の季節に君を想うということ”です。

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タイトルの感じとか、表紙の雰囲気から胸がキュンキュンしちゃうような、切ないラブストーリーかと思いきやそうじゃない!


最近、俺の中でのブーム、最後にアッとサプライズがある“叙述トリック”の有名な作品です。

この作品は“日本推理作家協会賞”と“本格ミステリ大賞”を受賞している、間違いない本。


主人公の自称「なんでもやってやろう屋」の元探偵・成瀬将虎。

同じフィットネスクラブに通う良家の娘・愛子から悪質な霊感商法の調査を請け負う。

そんな折、駅で自殺を図ろうとする女・麻宮さくらを助ける。

それをきっかけに、成瀬とさくらは距離を近付けていく…。



まっ、ざっと書くとこんな感じ。


霊感商法の会社の内情を昔取った杵柄で、調査していくったのがメインストーリーで、それ以外にも…

探偵時代にヤクザ事務所にスパイとして入った話。

霊感商法にダマされ、多額の借金を減らす代わりに、霊感商法の仕事を手伝わされる主婦の話。

成瀬の数ある仕事(警備員、パソコン教室の講師、ドラマのエキストラ)のパソコン教室の生徒、定年退職した安さんの娘を探す話。

ある男が山の中で、黙々と穴を掘る話。


こんなのが、ちょくちょく入ってきます。


一見バラバラの話に見えるが、話が進んでいくと“あれ?もしかして…。”となり、衝撃のラストですよ!


えぇ~っ‼︎アイツがアイツで、コイツがコイツなの⁈つーか、全員○○だったのかぁ~っ‼︎


と、叙述トリックらしい、最後がある…






のだがぁ~っ‼︎‼︎


こうゆうお話のラストって、登場人物の衝撃の一言で俺はひっくり返りたい訳!


「あの人“女”ですからね…。」で、男だと思ってた人が女と分かったり…

「それにしても“日本語”上手いよね。」で、日本人とばかり思ってたら帰化した外国人だったとか…。


そんな一言や一行がキモで、バァ~ッと本を読み返したくなるんだけど、この本は…





最後の説明が長い…。


いや、長くないとわかんない事だらけだから、助かるんだけど、バシュという切れ味は無いね。


あと、見事に騙されたからその気持ち良さはあったんだけど「ん?だからどしたんだい?騙す為だけならいいんだけど、内容は…。」となっちゃった…。


しかしだねぇ、最後の成瀬とさくらの会話は、凄い素敵だし、前向きになれるし、この会話があるからオールOKみたくもなったよね。


賞も獲ってるし、叙述トリックでは有名な本だし、とりあえず読んでみても後悔は無いと思います。



よかったら、読書の参考にしてください。