“私が殺した少女” | 江戸むらさき 野村オフィシャルブログ『Men's クラブ』powered by アメブロ

“私が殺した少女”

24日のクリスマスイブに今年最後の読書感想文を更新…


と思いきや、滑り込みで本当に今年最後の読書感想文です。


今回ご紹介するのは、多数の賞を獲っている作品。

・直木賞
・このミステリーがすごい 1位
・ファルコン賞


しかも俺の好きなハードボイルド長編ってんだから、見逃す訳にはいかない!


それがこちら。



原尞の“私が殺した少女”。

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主人公は、訳あり私立探偵の沢崎。

うんうん、ベタですがイイよぉ~。


物語はこうスタートする。


依頼人からの電話で、愛車のブルーバードを走らせ、依頼人に家に行くと緊張した面持ちの家主に…

“そのトランクに約束の金は入っている!だから娘を返してくれ!”

訳も分からず唖然としていると、あっという間に家の中や玄関から刑事が出てきて取り囲まれ、御用。


いや~ゾクゾクする始まりだね!


頭からいきなりグッとハート掴まれたよ。


後に、誘拐犯から「今から行く探偵に身代金を渡せ」と言われた事が分かったが、そこから沢崎は自分と全く関係のない誘拐事件に巻き込まれていく。


と、ここまでは良かったのだがぁ~。



読んでくとドンドンとトーンダウンしてきたんだよねぇ~。


登場人物が多くて、さらに関係性も複雑。

親子だと思ってたのが、実は親子じゃない。

この人の子供だと思ってたら、実はあの人の養子。


最悪それはイイとしても、内容に全く関係無い人のエピソードも出てくる。

沢崎の元相棒のエピソード。

ヤクザの幹部のエピソード。

おそらく、私立探偵沢崎シリーズの第一段に出てきたんだろうけど、この本を単発で読むとしたら、まるで関係無し。


そして、なぜか!なぜだか!




建物の描写がすげぇ細かい!


イメージしやすくしてるんだろうけど、半ページくらい使って、外壁の材質はこうだ。庭から玄関まで何メートルだ。外の道路からは見えないけど、隣の家からは丸見えだ。壁の高さが俺の頭半分出る程度の高さだ。





いるかぁ~⁈


別にそれがトリックに関係してる訳でもないのに、やたら詳しく書かれてんだよねぇ~。



そんなんだから、最後の犯人発表のシーンも…



「ふむふむ…なるほどなるほど…そうなんだ…。」



そんなテンションでした。


とは言え、数々の賞を獲ってる訳ですから、俺の読解力の無さもあると思うんだよね!


読む人が読めは、すげぇってなるだろうし、さすがやでぇ、てなるはず!


そんな感じでした。




よかったら、読書の参考にしてください。



来年も読書感想文は続けたいと思うので、お付き合いください。



それでは、よいお年を!