“青の炎”
一時期、読み漁ってた作家・貴志祐介。
![{58B70485-7415-43C0-A19D-81277A184174:01}](https://stat.ameba.jp/user_images/20131210/14/edo-nomura/c4/05/j/o0480064012776345897.jpg?caw=800)
ほとんど読んでると思ったら、有名作を見落としてました。
つー事で、今回は…
貴志祐介の“青の炎”。
![{58B70485-7415-43C0-A19D-81277A184174:01}](https://stat.ameba.jp/user_images/20131210/14/edo-nomura/c4/05/j/o0480064012776345897.jpg?caw=800)
この作品、読み始めてすぐに…
「あれ⁈これ読んだんじゃね⁈なんか知ってるような気がする…。」
と、本好き、漫画好きによくある現象に陥りましたが、無事読んで無かったです。
さて、内容なんだけど、これはいわゆる“倒叙推理小説”ってヤツだね!
犯人が主人公で、計画を練り、実行に移す。
それから、警察や探偵なんかが事件を解決するってパターン。
ドラマの“古畑任三郎”とかがそれにあたります。
なので、高校生・櫛森秀一が主人公なんだけど、そう!コイツが犯人です。
母子家庭の櫛森家、母&秀一&妹の家に母の元旦那(秀一の父は死に、その後再婚。でも離婚した相手)の“曾根”が転がり込んでくる。
仕事もしない、アル中、ギャンブル好き、暴力な曽根。
まっ、そんなんだから離婚したんだけど、曾根が転がり込んできてから、平和で幸せだった家の様子が一変。
そこで、秀一は完全犯罪を企てる。
そして、殺人計画「ブリッツ」で曾根を“強制終了”させる事に成功したまでは良かったが、ヒョンな事から一人の同級生にバレてしまう…。
その同級生から、強請られる秀一。
そこで、秀一はまた新たな殺人計画「スティンガー」を練り始める…。
倒叙推理小説の面白いところは、やっぱりどう殺すかを考えたり、計画を練っていく過程が分かるってのがイイね。
で、これ系のジャンルだと利己的に人を殺すパターンが多いんだけど、この“青の炎”は自分の母親と妹の為に殺人を犯すってのがちょっと違う。
まっ、殺人だから“がんばれ、秀一!”と大弾幕を用意して応援する、とまでは思わないけど、こうゆう発想があるんだなぁ~、なんて思ったりする。
もちろん、あとがきで“作中の殺人方法は、ほぼ確実に失敗します。模倣しませんように。”と書かれているので、良い子も悪い子も真似しないように!
なんか主人公が犯人で、ずっと殺人計画を練ってるって内容だから殺伐としてるかと思いや、クラスメートの“紀子”ちゃんの存在が、スパイス的に効いてるんだねぇ~。
可愛いし、性格もイイし、明るいし、そんな紀子が秀一に想いを寄せてて、軽く青春があって、そうゆうのが要所要所に挟まってくるから全体的にダレない。
とってもバランスの良い作品だと思いました。
よかったら、読書の参考にしてください。