電球物語。
仕事終わりに、電球を求め、大型電器店に走る。
久しぶりに料理を作った日に電球が切れたのである。(1/18ブログ‘小野米'参照)
俺みたいなオデコが、電球買いに行ったら、店員さんにクスクス笑われたりしないだろうか?
‘あら、デンキュウくん!お友達なら地下1階ですよ。'
なんて、薄ら笑いを浮かべながら言われたりしないだろうか?
上京する時、ハンカチで涙を拭いながら母が…
母‘どうぎょうのでんぎやには、おにがすんでるがら、ぎをづげろ!ごーじ!!!'
と言われた事を思い出す。
しかし、このまま電球を買わなければ、華の都・大東京の片隅で、惨めな思いをしながら薄暗い部屋で一生過ごさなければならなくなる…。
職場では無視され、少ない賃金でガムシャラに働いた挙げ句、リストラされるなんて真っ平だ!!!
なんとしても…
なんとしても…
電球を買わなければっ!!!
すくむ足にピシャリと平手打ちをし、大型電器店の自動ドアをくぐる。
ウィーン。
入ると、100インチはあるであろう大型テレビがお出迎え。
デカさはもちろんだが、それ以上に俺を萎縮させる何かが、この大型テレビにはある!
な…なんなんだっ?!
俺は自分でも把握できない位、舞い上がっているというのかっ?!
テレビの中の人が…
テレビの中の車が…
浮き上がって見える!!!
冷静になれ!冷静になれ!冷静になれ!冷静になれ!冷静になれ!
必ず何かカラクリがあるはずだ!
なに?なに?
‘3D'?
D…デカい!
D…デカ過ぎる!
D…どんだけぇ~!!!
違うかっ?!
今や常識の3Dでもビビってしまうほど、俺は舞い上がっているのか…。
‘クールになんなぎゃダメだど、ごーじ!'
どこからか聞こえてくる、母親の声…。
かぁ~ちゃん!
そうだ、いつも通りでイイんだ、浩二!
そう思った瞬間、視界は広がり、目に映る全てのモノの輪郭がハッキリし、鮮やかになってきた。
イケる!
今の俺なら、電球を買う事だって出来るハズ!
案内板に書いてある通り、地下1階に行き電球コーナーに歩み寄る。
数多ある電球に心が折れそうになるが、今の俺は、さっきまでの俺とは違う!
冷静に前後左右に目を走らせ、100Wのボール型の電球を見つける。
俺の快進撃はまだ止まらない。
大胆にも、店員さんを呼び、質問をぶつける。
野‘柔らかい灯りの電球が欲しいんですけど、これでイイんですか?'
口先から、淀みなく、流れるように発される言葉達。
まるで一流のアーティストが、アカペラで自分の持ち歌を唄うように、人を魅了する不思議な力がその言葉達にはあった。
すると、その言葉に店員が反応する。
店‘コチラのコーナーは、すべてそういった電球です。'
トゥキックで一蹴された、俺の言葉達…。
かぁちゃん…。
東京には鬼が棲んでいます。
久しぶりに料理を作った日に電球が切れたのである。(1/18ブログ‘小野米'参照)
俺みたいなオデコが、電球買いに行ったら、店員さんにクスクス笑われたりしないだろうか?
‘あら、デンキュウくん!お友達なら地下1階ですよ。'
なんて、薄ら笑いを浮かべながら言われたりしないだろうか?
上京する時、ハンカチで涙を拭いながら母が…
母‘どうぎょうのでんぎやには、おにがすんでるがら、ぎをづげろ!ごーじ!!!'
と言われた事を思い出す。
しかし、このまま電球を買わなければ、華の都・大東京の片隅で、惨めな思いをしながら薄暗い部屋で一生過ごさなければならなくなる…。
職場では無視され、少ない賃金でガムシャラに働いた挙げ句、リストラされるなんて真っ平だ!!!
なんとしても…
なんとしても…
電球を買わなければっ!!!
すくむ足にピシャリと平手打ちをし、大型電器店の自動ドアをくぐる。
ウィーン。
入ると、100インチはあるであろう大型テレビがお出迎え。
デカさはもちろんだが、それ以上に俺を萎縮させる何かが、この大型テレビにはある!
な…なんなんだっ?!
俺は自分でも把握できない位、舞い上がっているというのかっ?!
テレビの中の人が…
テレビの中の車が…
浮き上がって見える!!!
冷静になれ!冷静になれ!冷静になれ!冷静になれ!冷静になれ!
必ず何かカラクリがあるはずだ!
なに?なに?
‘3D'?
D…デカい!
D…デカ過ぎる!
D…どんだけぇ~!!!
違うかっ?!
今や常識の3Dでもビビってしまうほど、俺は舞い上がっているのか…。
‘クールになんなぎゃダメだど、ごーじ!'
どこからか聞こえてくる、母親の声…。
かぁ~ちゃん!
そうだ、いつも通りでイイんだ、浩二!
そう思った瞬間、視界は広がり、目に映る全てのモノの輪郭がハッキリし、鮮やかになってきた。
イケる!
今の俺なら、電球を買う事だって出来るハズ!
案内板に書いてある通り、地下1階に行き電球コーナーに歩み寄る。
数多ある電球に心が折れそうになるが、今の俺は、さっきまでの俺とは違う!
冷静に前後左右に目を走らせ、100Wのボール型の電球を見つける。
俺の快進撃はまだ止まらない。
大胆にも、店員さんを呼び、質問をぶつける。
野‘柔らかい灯りの電球が欲しいんですけど、これでイイんですか?'
口先から、淀みなく、流れるように発される言葉達。
まるで一流のアーティストが、アカペラで自分の持ち歌を唄うように、人を魅了する不思議な力がその言葉達にはあった。
すると、その言葉に店員が反応する。
店‘コチラのコーナーは、すべてそういった電球です。'
トゥキックで一蹴された、俺の言葉達…。
かぁちゃん…。
東京には鬼が棲んでいます。