忘れられた者達。 | 江戸むらさき 野村オフィシャルブログ『Men's クラブ』powered by アメブロ

忘れられた者達。

いつまでこの雨は続くのだ…。




‘止まない雨は無い'などと言う奴もいるが、俺的には今すぐにでも止んで欲しい…。




カーテン開けて、夜空を見たら満天の星達…になってねぇ~かなぁ~。




微かな望みを胸に、カーテンを開けてみる。




シャーッ。




すると、目の前に広がる満天の…





洗濯物。




Oops!!!




洗濯物干してたの忘れてた…。




確か2、3日前の晴れ間を狙って洗濯したんだけど、取り込むの完全に忘れてたぜ…。




一時期は乾いていたであろう洗濯物達が、風雨に晒され重そうに揺れている…。




洗濯物達から言わせたら…




‘ちょっと、ちょっと!洗濯してもらったのに意味無いじゃないですかぁ~!!!聞いて無いッスよ~!'




と、ひな壇から総立ちで突っ込んでいるに違いない。




いや、待てよ。




一応、屋根的なモノが付いてるから、洗濯物に雨が直撃はしてないはずだ!



期待薄だが乾いてる可能性がゼロではない!




その薄い可能性に賭けてみてもイイんではないだろうか?



みんなもそう思わないかい?!



今こそ立ち上がる時だ!



そうだ!チャレンジもしないで逃げ出すなんて、臆病者のする事だ!



倒れる時は前のめり!



腰抜けの十字架を背負って生きていくなんて、まっぴらだぜ!





人差し指でそーっと、バスタオルに触れてみる…。







ぺちょ…。




ガッツリ濡れてるぜ…。




俺とした事が、風を計算に入れるのを忘れてたわ…。




絶望的だ…。




膝から崩れ落ちる俺をあざ笑うかの如く、頭上でユックリと生乾きの洗濯物達が揺れている…。




俺の肩に、生乾きの臭い、そして台無しにされた洗濯物達の怨念や悔しさが重くのし掛かる…。




雨音と共に、聞こえてくる亡者達の声…。



‘一時期はお日様の香りだったのにぃ…悔しぃ…。'



‘フワフワの肌触りだったのにぃ…苦しぃ…。'



‘今度はお前を干してやるぅ…許せぬぅ…。'



‘お前を蝋人形にしてやろうかぁ……どーもぉ…デーモン小暮ですぅ…。'





はぁ…悪魔まで降臨してきちまう始末…。





早く雨よ、止んでくれ…。




さまないと…








俺が病んじまう…。