コンビニ物語。 | 江戸むらさき 野村オフィシャルブログ『Men's クラブ』powered by アメブロ

コンビニ物語。

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コイツが、缶コーヒー好きのサラリーマンの中で流行っているという情報をキャッチ!




‘午後の紅茶 エスプレッソティー'




確か流行ってる理由が‘味が濃くて苦みが効いてるから、コーヒーの代わりにイイ!'とかなんとか…。




蒼井優がCMやってた気がする…?





いや、蒼井そらだっけか…?




蒼井そらが…




‘うわぁ~、すっご~く濃くで苦いのが口の中にドクドク入ってきて、ゴックンしちゃう~!'




とかいうCMだったような…違ったような…?





まっ、んなのはどーでもイイとして、早速、やや右側に寄って撮られている‘午後の紅茶 エスプレッソティー'を飲んでみる。




プルトップを開け、口に近づけ飲もうとすると、思いのほか勢い良く、口の中に入ってきた。




‘ウッ…ウグッ…いやぁ~めっちゃ勢いエエやん!今日はどないしたん?!はぁ~それにしても、ごっつ濃厚やんなぁ~!苦みも効いてて、ホンマ美味しいわぁ~!あたいの口の中に全部、ぶちまけてええで!最後の一滴まで飲み干してやるさかい!ウッ…ウウップ…元気やなぁ~。'





つー事で、缶コーヒーばっかり飲んでる俺も、美味しくいただけましたわ!



こりゃ、サラリーマンに流行るってのも頷けるわ!





さて、時間を巻き戻して、この‘午後の紅茶 エスプレッソティー'を買った時の話をしよう。




仕事も早めに終わり、家の近所のコンビニに立ち寄る。




立ち寄った手前、意外に買うモノがねぇーと判明。




てか、昨日、今日とロケの合間に5~6回コンビニに行った事を思い出し…





ハッ!


俺は無意識のうちに、コンビニ無しでは生きられない体になっているのでは無いか?!



心は離れても、体は離れられなくなっているのでは無いか?!



気が付いたら、意識もせずにココに来ていた…。



ダメだよ、私!



相手は私の事、ただのお金を運んでくる都合のイイ客としか思ってないんだから…金づるとしか、思っていないのだからぁ~!




フッと我に返ると、コンビニの雑誌コーナーの前で涙を流していた…。




いかん、いかんぞ、私!




そう思い、前から気になっていた午後の紅茶とタバコを2箱を手に、そそくさとレジへ向かう。





店‘いらっしゃいませ…。'



小さい声で言う店員を見る。




ん?



見た事無い店員さんだなぁ~。




年はハタチくらいの、ポッチャリな女の子。




しかしあなどるなかれ、髪の毛はかなり明るく、化粧もバッチリ。




‘なんかウザくなぁ~い?'




が口癖っぽい、新人店員さん。




俺の持つ商品を一瞥し…




‘はぁ~?!オッサンなのに午後ティーいっちゃう系?!なんかオカマっぽくて、ウザくなぁ~い?でもタバコはセブンスターでシッカリとオッサンぽさ押さえてる辺り、超ウケウケなんですけど~!そして一気に2箱買う辺り、UZAくなぁ~い?'




とでも言わんばかりの、冷たい目線…。






見てんじゃねぇ!!!




俺の商品に興味示してんじゃねぇ!!!





店‘720円です…。'




声ちっちぇーなっ!!!




お前はコンビニの前にある、若者しか聞こえない特殊な音を出す機械かっ?!





分かりにくいかっ?!




千円札を店員に渡し、お釣りを待つ。




先に言っとくがなぁ~、オジサンの手触りたくねぇアピールで、高い打点からお釣りを落とす感じで俺の手に硬貨を落としたら、ただじゃ済まさねぇ!




手火傷するのを覚悟で、お前の顔面におでんの汁を大量にぶっかけてやるわ!




‘これは、全国のオジサンの恨みだぁ~!!!'




つって!


普通にお釣り返しなさいよ…普通に!




そして…




店‘280円のお返しになります…。'




さらに小声になった店員。




蚊の鳴くような声の女の子…





すなわち、モスキー子かっ?!




モスキー子が右手にお釣りを持ち、俺の方に手を突き出す。




俺も右手の平を上に向け受け皿にし、静かに差し伸べる。




近付く、モスキー子の右手と俺の右手。




徐々に近付いていき、いざ接触の時っ!!!






ふんわり。





なんだっ?!この感触はっ?!




この凍った心に、ポッと光が差したような心地良い温かみ。



そして、幼き日に母の腕の中で眠った時のような安堵感。




今、俺はモスキー子と一触即発の状況だったはず!




訳も分からず、ふんわりとする方へ目をやると…




俺の右手の甲にはモスキー子の左手がしっかり添えられ、手の平には‘お金を落とさないように'との心遣いを表れるように、深々とモスキー子がお釣りを手渡していた…。




こ…これが…‘ふんわり'の原因だったのか…。




コンビニという無機質な空間に現れた、ハンドトゥハンドという温かいコミニュケーション。




俺…モスキー子の事、誤解してたよ…。




もう、キミの事を誰にも‘モスキー子'だなんて呼ばせない!




人の一番柔らかい部分に触れた気がして…人の一番温かいものに触れた気がして…気がついた時俺は、モスキー子の手を握りしめ…












その場で失禁していた…。