差し入れおじさん。
本日は、仕事→稽古→仕事というなかなかハードコアなスケジュール。
移動で在来線に乗ってるにも関わらず、トータル乗車時間が3時間…。
大阪行けたわっ!
メッチャ好っきゃねん!
そんな一日の、一本目の仕事が終わって稽古場へ。
本番も近いって事で、軽くピリッとした空気が流れる稽古場。
いいね、いいねぇ~。
こうゆう空気感、嫌いじゃないよぉ~!
そんな張り詰めた空気感の中、大詰めの稽古をしていると、スーッと入り口の扉が開き、一人の人物が入ってくる。
黒縁メガネ…
口ひげ…
40歳手前にも関わらずキャップ…
ふくよかボディ…
アイツに似てるっ!!!
昨日、飲んでて解散する時に相方に全力で肩パンチされて、キュンキュンきてるアイツに似てる!!!
いやいやいや、まさかねぇ~。
全くの部外者のアイツが、稽古場に来る訳ないわなぁ~。
すると、そのメガネファットマンと目が合う。
すると、ソイツが…
‘ヤッホ!'
桃子だぁ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っっっ!!!!!
桃子が来たぞぉ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っっっ!!!!!
なぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだなぜだぁ~~???!!!
※説明しよう!桃子とは元MTVのプロデューサーで、ヒゲでメガネでファットなオカマンである。実家は富山である。魚卵が食えないのである。俺が一万円借りてる事を忘れて欲しいのである。
そんな部外者丸出しの場違いちゃんに駆け寄る。
野‘ちょちょちょ!何しに来たのっ?!'
桃‘えっ?江戸むらがお世話になってるから、差し入れもってきた!'
マネージャーかっ?!
or
親かっ?!
野‘てか、急じゃね?!'
桃‘いやいや、昨日帰りのタクシーで野村が「明日休みなら差し入れ持ってきてよ!」って言ってたじゃん!'
覚えてねぇ…。
言ったような…言ってないような…。
ただ、わざわざ差し入れ持ってきてくれたんだから、みんなに紹介しなくては…。
でも…
何て紹介すりゃイイのっ?!
マネージャーでも無いし、事務所の人間でも無いし、舞台を勉強しに来た専門学生でも無いし、ファンでも無いし……ハッキリ言っちゃえばただのオカマだし…。
散々、肩書きを考えた結果、出した答えは…
野‘みなさ~ん!ご紹介します!“友達”の桃井さんです!'
案の定、全員キョトンだわっ!!!
ただ、差し入れのシュークリーム30個が効いたのか、みんな大人なのか、優しく受け入れてくれたよね。
みんなイイ人ばっかでよかったわ…。
そんな俺の気持ちも露知らず、出されたコーヒーをすすりながら…
桃‘今から稽古すんの?やだぁ~緊張してきたぁ~!'
お前が緊張しちゃったよ!!!
てか、普通に劇場に観に来るじゃん!
野‘てか、桃井さん観に来るじゃん!ネタバレしちゃってイイの?'
桃‘いや、稽古と本番じゃ役者のテンションも違うじゃん!そこを見たいのよ!'
演劇通ぶってんじゃね!
とは言え、来るのが遅かった桃子は、大した稽古も見れず、1時間ほどで稽古終了。
一緒に帰りながら、感想を聞くと…
桃‘う~ん?あのシーンだけじゃ分かんないなぁ~?'
野‘まっ、そりゃ中途半端なシーンの稽古だったから、ストーリーも何も分かんないか!'
桃‘でも、俺、本番違う日も観に行くわ!'
野‘おっ!またチケット買ってくれんの?気に入ってくれた?'
桃‘いや…
情が移っちゃった!'
1時間でっ?!