オマール&ビスク。
最近、稽古終わりで出演者のみんなと飲む機会が多い訳だがぁ~、一昨日21時~7時まで飲んで…
野‘よっしゃ~!もう一軒行くぞぉ~!'
てな勢いでいたら、共演の小川大悟くんに…
小‘兄さん、止めましょ。また山手線グルグル回っちゃいますよ。'
と言われ、あんな悪夢もう見たくない!もうバターになるのはまっぴらだ!夢見る少女じゃいられない!つー事で帰ったのよ。
んで、昨日、美容院に行く前に何か胃に入れなきゃと思ったんだけど、スーパー二日酔いで気持ちわりぃ…。
そこで目に飛び込んで来たのが、表参DOにある、スープ専門店…
‘スープストック'
昔から気になってたけど…
‘スープだけ飲みてぇシチュエーションなんかねぇ~し!'
てな理由から、行った事なかったのよ。
しかし、二日酔いの今、胃に優しいモノをぶち込みたい今、まさに今入るタイミングなんじゃねーかと、店の扉を開く。
薄暗く、洒落た調度品が並ぶ店内。
薄くイケてるジャズのBGM。
店員の女の子も心なしか可愛く見える。
客層も仕事帰りのスカしたOLがチラホラ。
そんな店内に、風呂も入らず酒臭いオッサン登場。
店側からしたら、珍事である。
酒臭い呼気を振りまいて、カウンターに歩み寄る。
スープなんて‘コーンポタージュ'か‘ミソスープ'くれぇしかねぇ~んだろとバカにしてた俺に目に飛び込んでくる、メニューの見慣れぬ文字。
‘オマール海老のビスク'
ほっほ~ん…
あれね…
オマールちゃんのビスクちゃんね…
はいはいはい…
聞いた事ねぇーよっ!!!
そもそもメニューに載ってるけど、スープかどうかも定かじゃねーよ!
野‘すいません。オマール海老のビスクください。'
店‘お客様…。「オマール海老のビスク」は、オマール海老を食べた時に、汚れた指先を洗う水の事です…。'
恥かくわっ!!!
つーか、オマールなんて、カリブ海に行かなきゃ食えねぇ~イメージ!
オマールなんて、小さい子がトイレとして使ってるアヒルのイメージ!
オマールなんて、昔、清水エスパルスにいたゴールキーパーのイメージ!
そして、ビスクってなんだよっ!!!
あれかっ?タブレット状になってて、食べると口の中がサッパリする奴か?!
あれかっ?昔、鹿島アントラーズにいたゴール決めたら、ひざまずいてお祈りするでお馴染みの人か?!
あれかっ?「美女のスクール水着」を略してビスクか?!
こりゃ、百聞は一見にしかずだ!
訳も分からず、ソイツを発注。
果たして、どんなモノが出てくるのか?!
出来れば「美女のスクール水着」がイイッ!
真っ赤に茹でられたオマール海老を小脇に抱え、カウンターの奥から、スクール水着姿の美女が出て来て、よく見たらその美女が「エビちゃん」だったら……なお良し!!!
が…
そんな期待もむなしく、出てきたのは赤茶色のスープ。
おぉ~、どこら辺がオマルってて、どこら辺がビスクってるのか分からねーが、コイツが‘オマール海老のビスク'かぁ~。
外は寒いし、胃もムカムカするから、俺に優しく飲まれてちょーだいな!
いただきまーす!
ズズズズ…ッ。
ゴックン…。
うっめぇ~っ!!!
何がどうなってるのか知らねーが、オマール海老の甘味が口いっぱいに広がり、ほんのりとしたクリーミーさが心地よい。
冷えた体の芯に届くほどあったかく、急激にではなく、徐々に俺の体をあっためていく。
どこかホッとする味…。
とてもHotな味…。
美味しいよぉ~っ!
美味しいよぉ~っ!
本当に美味しいよぉ~っ!
ただ…
具がねぇ!!!